約 906,634 件
https://w.atwiki.jp/imatti/pages/312.html
小説書きに100の質問 2010/01/17完 1まえがき(あなたの意欲をどうぞ)。 最後まで諦めずに頑張ります 2あなたのペンネームを教えてください。 今は閑野水鳥です 3小説の中の人物として閑野水鳥を描写してください(自己紹介)。 大胆不敵にして天衣無縫、極度の現実主義者だが、ロマンを追い求める奔放な人物 人望は案外厚いが、交友関係は狭い 4あなたの職業は? まれに良くある職業です 5あなたのバイト遍歴を教えてください(あれば)。 四年間本屋勤め 6小説書き歴は。 小学三年時より 7小説書き以外の趣味を教えてください。 読書、ゲーム、アニメ鑑賞など 8好きな小説のジャンルは。 所謂ライトノベル、主にファンタジーを愛する 9好きな作家は。 一番影響を受けているのは芥川龍之介 10尊敬する作家は。 同上 11好きな小説は。 自己紹介のページを参照の事 12好きな映画は。 特に映画は見ない 13好きな漫画・アニメは。 同じく自己紹介を参照 14好きなドラマは。 最近はめっきり見ない 15良く聞く音楽は。 ゲーム音楽と一部の声優曲(アニソンという訳でもない) 16心に残る名台詞と、その出典は? 「寄らば、斬ります!」 ユグドラ・ユニオンのユグドラの台詞より 17月に何冊くらい本を読む? 非常に不定期 大体、十五冊ぐらい? 18小説以外ではどういう本をよく読みますか。 神話とか、宗教とかの軽く哲学入った本を 19読書速度は速い方ですか遅いですか。 恐らく、速め 三時間程で文庫本一冊は読んでいる気がします 20あなたは自分を活字中毒だと思いますか。 残念ながら…… 21執筆に使用しているソフトは。 サクラエディタ VerticalEditor BeatWord 22初めて書いた小説のタイトル・内容。 黒歴史過ぎて記憶の奥底に封じ込めてしまいました 23小説のタイトルはどうやってつけていますか。 大体、半分ぐらい書いてから、自分の感性で、かな 24あなたが書く小説のジャンルは。 ファンタジー、SF、ラブコメ その辺りです 25一人称と三人称、どちらで書くことが多いですか。 基本は一人称 ただ、途中で三人称視点になる事も稀に良くある 26短編と長編、どちらが多いですか。 短編。長編と銘打つものでも、オムニバス形式が多い 27どのくらいのペースで小説を書いていますか。 非常に不定期 28ストーリーと登場人物、どちらを先に決めるか。 登場人物を先に ストーリーは後からついてこい! 29ストーリーはどういう時に思いつきますか。 寝る直前 霊夢 起床直後 30ストーリーはどの程度決めてから書き出しますか。 プロローグとエピローグ、それからどんでん返しを考えてから 本文は後回し 31人物の名前はどのように決めますか。 日本名なら、好きな感じを使って、ありそうな名前を 英語名なら、歴史の偉人とか、聖書にある固有名詞を捩ったり 32資料をどのくらい集めてから書き出しますか。 資料を必要としない、ペラい話が多いですね 後、世の中は便利になったもので書き始めてからも、知りたい知識をネットから得られますからねぇ 特に集めません 33小説を書くときにあなたが気をつけていることは。 自然と倒置法を使ってしまう、酷く倒錯的な人間なので それを多用して、文章をややこしくしてしまわない様に 34小説を書く能力は、どのように磨きますか。 やはり、良き本は良き文章を作る 兎に角読書、そして下手でも良いので文章を書く、ですね 35ネタが無いときはどうしますか。 腹を切れ! 36あなたが小説を書く上で影響を受けたものはありますか。 やはり、神道の様な古代日本の世界観には深く影響を受けていますね 後、宗教の考え方も面白いので、その影響も 37他の人の書いた小説を読むとき、ついつい注目してしまうのはどういうところですか。 倒置法の有無 どうしてこう、倒置法しか書けない人間なんだ 38これから書きたいテーマは。 愛ではなく、友情 あんまりラブラブしてるのも、アレだからねぇ 39感想はどのように得ていますか。 友人に見せたり 40批評されても良いですか。 寧ろ、してください 赤ペン先生マジ募集 41あなたの未来予想図、22世紀の世界はどうなっていると思いますか? まあ、治安が良くなってくれると良いですな 後はもう、なる様になってるさ ドラえもんは居ないだろうがな! 42ますます発達する科学。人間のクローンについてあなたの考えは。 人間に限らず、嫌だなぁ だって、やっぱり気持ち悪いじゃない 43超能力やUFOを信じますか? 信じていません ただ、神性というものは少し信じています 困った時の神頼み、神頼み…… 44世界の終末はどのように訪れると思いますか。 まあ、氷河期とかで無難に人類滅亡 その後、数十億年後ぐらいには隕石がぶち当たって終わるんじゃないですかねぇ 45世界平和は実現しますか。 しないだろうなぁ いや、平和の基準を無犯罪、戦争根絶みたいな夢物語に設定した場合、だけど 46最近の凶悪犯罪についてどう思いますか。 そういう人が出て来る、環境が、なぁ まあ、資本主義国である以上、仕方がないとは思うけど 47政治家に物申す! 日本のイメージを悪くしないで ただでさえ、悪いのだから 48宗教についてどう思いますか すごく面白い 信じてはいませんが、発生や信仰の経緯は面白いですよねぇ 49一日は二十四時間ですが、ほんとは何時間くらい欲しいですか? それで十分 二十時間でも、二十五時間でもない 絶妙だね 50現代に生まれてきて満足ですか。現代以外ならいつ頃生まれたかった?(過去・未来どちらでも) 戦後に生まれられたのは、幸せだと思う 未来も、治安とか悪そうだからなぁ…… 51「ファンタジー」とは? ある一線を越えたSF 剣と魔法の世界でなくても、ファンタジーは成立し得ると考えています 52何処かに引越しをするとしたら何処へ引っ越しますか。 何処か、田舎 長野とか良いなぁ 53旅は好きですか。何処へ行きたいですか。 京都へは、何回でも行きたい 良い町や 54登場人物の死についてあなたの所見を。 無駄死にだけは嫌 何か、大きな意味があるのならばそれは必要 後は……悲劇の後に救いがあれば、最高かな 55メールや掲示板の書き込みなどで「顔文字」や「(笑)(爆)(死)」の類は使いますか? 酷く嫌悪しています 56昨今の日本語の乱れについてどう思いますか。 それはもう、しゃーない 語学者じゃないんだから、完璧に美しい日本語は使えん 外来語が使われるのも必然だね それを含め、雑食的日本文化、じゃないかな 57社会に不満を感じることはありますか?どういう時ですか? 別に、私は革命家じゃないからねぇ 天上のお人の考えはわかりませんわ 58小さい頃、将来何になろうと思っていましたか。 幼稚園児までは、無し 小学生からはもう、新聞記者を目指していました 59あなたの人生設計を教えてください。 まあ、三十までには安定させたいですわな 結婚のつもりはなし 何か劇的な恋がなければ、ね 60外はどんな天気ですか。風景も含めて少し描写してください。 えー、暗いし、外寒いしやだー 風景はまあ、向かいに三階建て、そのサイドに二階建て、ウチ二階建て ありふれた住宅街の風景ですわな 61読書感想文は得意でしたか。 大嫌いでした だから、頑張りもしませんでした 62国語は好きですか?好きだった学科を教えてください。 国語系は何でも 後、社会系も 63学校は好きですか。 授業を受ける為に、行きましたからねぇ 友人を求めちゃいない 64運動は得意ですか。 なに、なにをおっしゃる 65鉛筆の持ち方、正しく持ってますか? 箸でも何でも、持ち方だけは綺麗です そう、持ち方だけは…… 66実生活で「あぁ自分は小説書きだな……」と実感することはありますか?どういう時ですか。 まあ、ふとした電車の中とかでもネタを考えているのはサガ、ですわな 67新聞はどこまでちゃんと読んでますか。 ほとんど読みません 編集手帳ぐらいは読むかな 68購読している雑誌は。 ふっ、文学誌とか期待するなよ! コンプエース、アライブ、声優グランプリ、声優アニメディア、NewType、不定期でGファンタジーとかだっ! 69本は本屋で買いますか?古本屋?図書館派? まあ、本屋……だね(同人ショップの袋を隠しながら) 70詩・短歌・絵など、小説以外で創作をしていますか。 全てにおいて、駄目ですわ 71恋人はいますか。 御冗談を…… 72何をしているときが一番楽しいですか。 ただひたすら、小説を書いている時 73あなたの人生の支えはなんですか。 ココナッツサブレ 74懸賞小説に応募したことありますか?その結果は? 言うな……何も、言うんじゃない…… 75日記は書いていますか? まあ、ブログをば 76今までで一番衝撃的だったことは。 俺……左利きを矯正されてたのか…… 初めて知った十五の夜 77睡眠時間は何時間くらいですか? 4~12時間 幅広っ! 78夜、眠りにつく前に布団の中で何を考えていますか。 ……ふぅ 79長時間電車に乗る時、車内で何をしていますか。 音楽聴いたり、妄想に耽ったり、本読んだり 80ネタになりそうな実体験を教えてください。 そんなもの、ない 81どうして小説を書くのですか。 自慰目的 82小説を書いていて嬉しい・楽しいときはどんな時ですか。 書いている行為、そのものが楽しみだからなぁ 83小説を書くうえで苦労することはなんですか。 時間の工面、ぐらいだろうなぁ もっと書く時間が欲しい 84小説を書く時の状況は?(場所・時間・BGM等) パソコンで、書きたいときに BGMは適当 85周りの友人や家族などはあなたが小説書きであることを知っていますか。 嫌って程に 86あなたの周りに小説書きはいますか?何人くらい? まあ、一人おりますわな 87スランプに陥ったことはありますか?どう乗り切りましたか? そんなものは、ない 88長時間パソコンと向き合っていると目が疲れませんか?対策はしていますか? 一応、ドライアイ用の目薬ぐらいは 最近は打たんなぁ 89最近難解な漢字を使用する作家が多いようですが、あなたはどうですか? 難解……? 躊躇とか、智慧とか、ちょっとギョッとする漢字かな? なら、ちょい足を突っ込んでるかなぁ 90こういう小説は許せない! 自由に書けば良いと思うよ!よ! 91自分の小説に満足していますか。 ははっ、なにをおっしゃる 92他の人のオンライン小説、どれくらい読みますか? あんま読まんなぁ 文章は、本で読みたい 93同人誌に参加したことはありますか。 ございません 94将来的にプロ作家になりたいですか。 将来的には、ね 95それはどうしてですか。 ふっ、無粋な事を 96あなたの自作小説を一つだけ薦めてください。 そんなものは、ない 97構想中のネタをこっそり披露してください(言える範囲で)。 次のヒロインは巨乳でポニテでデレデレです 98いつまで小説を書き続けますか。 願わくば、散り逝くその時まで 99読者に一言。 オッポレ 100あとがき。 ほら、こんなもん
https://w.atwiki.jp/novel2ch/pages/25.html
【サイト名】怪姦小説 【h抜きURL】ttp //temp200x.muvc.net/ 【管理人】主催・時速15キロ氏/執筆・メイメイ氏 【コメント】
https://w.atwiki.jp/sumacha-suma/pages/36.html
伝言リレー小説 ルール 一人一文 シンキングタイム1分、できれば20秒以内で。 地の文、セリフ、どちらでも自由。 登場人物や展開は自由。むしろカオスで。 登場人物は一覧にして提示します。 お題「管理人代理」 現在の登場人物:春、「俺」、ライ、レイムス、黒葉さん、黒葉さんを追いかけている女装男、小雪、小太郎 maki→銀河→空気→EL→neo→紅月 むかしむかし・・・でもない頃、管理人代理たちがとあることについて話し合っていました。 代理たちは「2011年の目標」について話し合っていましたと。 そして床にはみかんが転がっている。 俺は確信した――これはみかんを食べるしかない! ミカンと言えばコタツが相場だ……そう考えるとその者はコタツへと向かう しかし今年のコタツは一味違った……ヒーター部分が、何者かによって盗まれていたのだった! 春「ちょっと、あんなでかいもの盗んだのだれ!?」 春「それと私はみかん派じゃなくてりんご派だから」 「は?」馬鹿じゃねーの、と俺は嘲笑した。 その時、別の誰かの気配を感じた。 春があわててコタツの中を覗きこむと、中からあのヒューマノイドがにゅるりと這い出てきた。 レイムス「何か出てきたですぅー。」 レイムスの視線の先には巨大なエレベーターに積まれたみかんが! 「くろばじゃないの! こくようなの!」みかんダンボールから現れたのは―― 「黒葉さん、どうしてミカンのダンボールの中にいたのですか?」 ライは不思議そうに尋ねた。 「実はアタシ、とある女装男に追われてて……みかんの皮を投げつけてやったら滑って転んだんだけど、『なぜバナナではなくミカンの皮で転ばなくてはならない!』って相手がキレちゃって……で、怖くて、急いでダンボールの中に隠れてたの……」 訳が分からないので、とりあえず、ダンボールを再び被せて何も見てなかったという事にした。 小雪「………何だったのかしら?」 床にはたくさんのみかんが散乱している。 「俺はすべてのみかんを食べつくす!」床のみかん目掛け俺の逆襲はじまた。 「落ちているモノを食べるな、はしたない」 そう言われて俺はミカンに届く前に床に叩き付けられた。 「お前は……小太郎! チッ、ここで会ったが100年目、みかんの白い皮と共にぶっ潰してやんよ!」俺はコタツを掲げて、小太郎に向かって超突進した。 小太郎は突進してくる彼の前にみかんの皮を投げた! そのみかんの皮はなぜか空高く飛んで行った! 実際にはみかんの皮は地面に落ちているのにそんな幻覚が彼には見えていた。 「そんな装備で大丈夫か?」俺はそう言って奴に向けてかめはめ波を――「大丈夫だ、問題ない」「!?」 「あれ? ルシフェルそのネタカバーしていないって言ってなかったっけ?」春は純粋に尋ねた。 「きっとルシフェルさんの中で大きな心変わりがあったのでしょう。非常に清々しい気持ちです」ライは吐き捨てるように言った。 ライは、笑って「まあ、実際は私にも分かりませんが」と続けた。 レイムス「これで一件落着ですぅ?」 レイムスの手にはみかんの皮の山が。 「あーーー!」俺たちはそう叫び、ミカンの皮の山を指さし絶望に包まれた。 「和ぅ……」春がすがるような目で俺を見てきたのは、ミカンの皮の中に埋もれたコタツのヒーター部分を見つけてしまったせいだろう……それはすっかりとみかんの香りに包まれてしまっていたのだった。 和は春をみつめ、「すまなかった」と春を抱きしめた。
https://w.atwiki.jp/keitainijiura/pages/90.html
無念 としあきNo.6605 としあき3「そのパワーを制御するためのシステム作りに、俺達は散々苦心したんだ」 としあき5「そして作りあげたのが…この、その名もズバリ『有明2号パワー制御装置』だ」 としあき6「そいつを有明に組み込め…ん?…ちょっとまてとしあき、『この』ってなんだ?」 無念 としあきNo.6610 としあき①「いや、この極太バイブを俺たちのけつに挿せばいい!そうすれば有明2号は我を取り戻す」 彼は実践してみた としあき①「アーッ!」 無念 としあきNo.6611 としあき群「「アーッ!」」 無念 としあきNo.6612 何百という大勢のとしあきたちが一斉に巨大バイブをそのケツというケツに差し込んでいるというこのすさまじい光景に有明2号も驚き固まっている… 無念 としあきNo.6617 フォウ・ムラあき「…そろそろ、攻撃していい?」 有明2号「全滅させる方向で、お願いします…」 無念 としあきNo.6622 としあきA「しまった!有明2号を冷静にさせすぎた!」 無念 としあきNo.6625 としあき群「うっぎゃああ!お助けー!」 サイコガンダムは攻撃を開始した 無念 としあきNo.6627 としあきAA「こ、こうなったら…危険だが有明1号を起こすしかない!」 無念 としあきNo.6629 長老あき(有明2号よ…思い出せ、お前が何のために造られたのかを) 何者かの声が彼女の頭の中で響く 有明2号「私の使命…ハッ!」 無念 としあきNo.6630 だが、我を取り戻したのもつかの間、危険兵器有明1号が目覚めてしまった 無念 としあきNo.6631 としあき1「ちょっ!何で有明1号が!?」 としあき2「この世の終わりだー!」 無念 としあきNo.6632 有明1号…有明2号の姉にあたる彼女は破壊の心のみを植え付けられた大量殺人兵器 その全長は1000メートルはある 今それがゆっくりと地上へ降り立つ 無念 としあきNo.6633 サイコガンダムは有明1号に踏み潰された 無念 としあきNo.6638 otintin 無念 としあきNo.6639 まさにその部分を…だ! 無念 としあきNo.6649 散り際の一瞬、感情などあるはずもないサイコガンダムの顔面に泣きそうな苦痛の表情が一瞬浮かんだような気がする… 無念 としあきNo.6654 有明2号「思い出しました、私の使命、それは無職童貞のご主人サマ達をお守りすること!」 長老あき(そうじゃ!今こそお前の全パワーを開放するのじゃ!) 無念 としあきNo.6655 有明2号「リミッター解除!ゲッター線炉心最大出力!…お姉様、すみませんが倒させていただきます!」 無念 としあきNo.6656 その間、有明1号はとしあき達の下へ向かっていた 彼女が歩を進めるごとに周辺の建物、地面そして人間達が蒸発していく 無念 としあきNo.6660 としあきA「ああ、俺たちがあんな化け物を造らなけりゃ…」 としあきB「!!、みんな!有明2号を見ろ!」 としあきC「ゲッター線を開放している!?」 としあきD「あの力を使えば勝てるかもしれない…だがそれは同時に彼女の、有明2号の死を意味する!」 無念 としあきNo.6664 有明2号「ご主人サマ…短い間でしたが、楽しかったです…有明2号は幸せ者です」 としあき1「…本気なんだな?」 有明2号「はい、…サヨウナラ!」 としあき達「有明2号ー!!」 無念 としあきNo.6667 シャイン・スパァァァク!! 一筋の光が有明1号を貫いた みるみる内にその巨体はゲッター線の中へ溶け消えていく 無念 としあきNo.6669 こうして人類滅亡の危機は回避された だが、としあき達の前に遺されたのは、1人のメイドロボのぼろぼろのメイドキャップのみだった…… 完 リレー小説 第2話『としあきの高校生活1』へ リレー小説 トップへ リレー小説トップへ戻る
https://w.atwiki.jp/propoichathre/pages/552.html
魔理沙(レス)1 ─────────────────────────────────────────────────────────── 1903年12月17日。人類が初めて空を飛んだ日。 そしてそれに遅れること約100年。俺は今、箒にまたがり空を飛んでいる。 「○○、気分はどうだ?」 「最高だよ! 俺、こんな感覚初めて」 そりゃ良かったと、黒白の彼女――霧雨魔理沙――は屈託のない笑顔を見せた。 「魔理沙、もっと加速できない?」 「出来るけど……振り落とされるなよ?」 「大丈夫だって。魔理沙につかまってれば平気だから」 「へっ、よく言うぜ」 魔理沙は満更でもないような顔をしたが、ごまかすように加速を始めた。 「○○、一気に加速するからしっかりつかまってろよ!」 魔理沙の言葉を合図に箒が一気に加速した。それにあわせて俺の体がグイと後ろに引っ張られる。 「っ!」 激しい風の音が聞こえ、景色が猛烈な勢いで流れていく。魔理沙は風で帽子が飛ばされないように手で押さえている。 「どうだ、○○!」 「凄い! 凄いよ!」 かろうじて聞き取れた魔理沙の声に答える。 「魔理沙!」 「どうした!?」 「大好きだ!!」 一瞬の間。聞こえて返答にこまっているのか、聞こえなかったのか。 「なんて!? 聞こえなかった!」 魔理沙の顔が一瞬ほころんだように見えたのは気のせいだろうか。 「もう一度言うぞ! 大好きだあああぁぁぁぁ!!!」 14スレ目 393 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「ねぇ、魔理沙」 「なんだ」 「デコポン食べる?」 「デコポン? そらまた渋いな」 「渋いって……。一応糖度は高いはずだけど」 「○○。わざとらしいボケは鼻につくぜ」 「あはは、ごめんごめん」 「まったく……。で、その甘いデコポンは?」 「あぁ、今剥いてきてあげるから待ってて」 「お、皮剥きサービス付か。悪いな」 「良いってことさ。じゃあ台所借りるね」 「ふむ……。酸っぱくて旨いな」 「そりゃ良かった。じゃあ俺もいただこうかなっと――」 「あぁ、待て、○○。皮剥いてくれたお礼に私が食べさせてやる」 「え? い、良いよそんな」 「遠慮すんなって。ほら、あ~ん♪」 「もう……。(ぱくりっ)」 「どうだ? 旨いだろ?」 「本当だ、美味しいねこれ」 「じゃあ、今度は私の番だ。あ~ん」 「仕様がないな……。ほら、あーん」 「(ぱくりっ)」 「お、おい魔理沙! 俺の指まで口に含むなよ!」 「ぬふふー。ほんはほほひっへ、ふへひひんはろ……?」 「ひゃぁ! ゆっ、指舐め禁止!」 14スレ目 680 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「魔理沙、俺スペルカード使えるようになったぜ!」 「はあ? ○○がスペルカード? なんだ。霊夢にでも稽古をつけてもらったのか?」 「うん。まあ、そんな感じ」 「頼めば霧雨流弾幕術を教えてあげたのに……」 「まあいいから。とにかく、俺は魔理沙に見てもらいたいんだ。うけてくれるよな?」 「ok! いいぜ!」 「それじゃあいくぞ! 恋符「ラブレター」!!」 「なッ!? ラブレター!?」 「恋という名のスペルがつづってある。魔理沙、受け取ってくれ!!」 14スレ目 905 ─────────────────────────────────────────────────────────── 魔理沙「あの、○○って……その、私のどういうところが……その、好きなのかなーって」 ○○「ん? どうしたってんだ、唐突に」 魔理沙「い、いいだろ別に。ちょっと気になっただけだ」 ○○「ふむ。だけど、いきなりそんなこと言われても返答し辛いよなぁ」 魔理沙「じゃ、じゃあ! そのぉ……む、胸が無いこととか……」 ○○「気にしてたのか?」 魔理沙「…………」 ○○「そんなムスっとした顔するなよ。俺は気にしてないぞ」 魔理沙「それはそれで複雑」 ○○「いまのままで十分だと思うけど」 魔理沙「それが模範解答ってわけでもないよな……悪い」 ○○「いや、はっきり言わない俺も悪かったよ。その、なぁ?」 魔理沙「何だ?」 ○○「普段の黒白の魔理沙も、家でくつろいでるときの魔理沙も、寝巻き姿の魔理沙も――か、可愛いと思う、ぞ?」 魔理沙「――ッ!?」 ○○「こーいう台詞は、さすがに照れるな……らしくない」 霊夢「はっはっは、初々しいな若人。羊のぬいぐるみにしてやろうか」 ○○「はい?」 魔理沙「霊夢は引っ込んでてくれ……」 霊夢「気にしない気にしない。でも○○、あんたがこう、グっとくるのは無いわけ?」 ○○「例えば?」 魔理沙「嫌な予感しかしないんだが」 霊夢「想像してみてください。魔理沙の体操服。魔理沙のスク水。魔理沙の……うーんと、 そう、ぶかぶかの学ランだったり、魔理沙が部屋で○○のYシャツだけとか」 ○○「あなたが神か」 霊夢「ふっふっふ。全部ウチの箪笥にあるから、良さそうなのがあれば持っていく?」 ○○「是非とも」 15スレ目 52 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「魔理沙、結婚しよう。霧雨という姓は捨てて、ともに新しい人生を歩もう。 今までの何倍も、幸せにして見せるから。」 15スレ目 699 ─────────────────────────────────────────────────────────── 魔理沙に拉致されたい こう、一緒に箒に乗せられて 「ほらほら、頑張って私に掴まらないと落とすぜ?」 「落ちたら拾ってくれるんだろ?」 「気が向けばな」 「どうすれば気が向く?」 「取りあえず抱きしめろ、思いっきりな。話はそれからだ」 「ん」 ギュ 「ちょっとキツいぜ」 「箒の上だしな」 「じゃ降りるか?」 「意味ない話だな」 「私は魔法使いだぜ」 「俺は何かの恋人だ」 「じゃあ交代な」 ギュ 15スレ目 814 ─────────────────────────────────────────────────────────── 魔「○○、どうしたんだ。何か顔が変だぜ」 ○「顔色悪いって言ってくれよ……この間、魔理沙の箒に乗せてもらった時あったじゃん?」 ○ 「あの時から尻が物凄く痛い」 魔「……痔だな」 ○「……うむ、痔だな」 魔「私が見てやろうか?」 ○「おぉ、それは助かる ――って言うとでも思ったかこの大馬鹿野郎!」 魔「別におかしな事じゃないだろ?」 ○「充分おかしいだろ! 女の子にケツ見せる男なんか聞いた事ねぇよ!」 魔「男に尻を見せる女なら聞いた事あるんだな」 ○「今、目の前にいるからな」※事後です 魔「……何だか今日はマスタースパークを思いっきり撃てそうだぜ」 ○「すいません冷静さ欠いてました失言でした」 魔「とにかく、痔なら誰かに見てもらった方がいい。特に、私に見せると回復早くなるぜ」 ○「何でそんなに俺のケツを見たがる。そして、その根拠は何だ」 魔「恋の力だぜ」 ○「……恥ずかしい事平気で言ってくれるじゃねぇか」 魔「私も恥ずかしいぜ」 ○「まぁ、いいや。どうせ誰かに見てもらうハメになるなら魔理沙がいいや」 魔「よし、そうと決まれば早速私の家だ。箒に乗ってくれ」 ○「だから痔だっつの!」 15スレ目 818 ─────────────────────────────────────────────────────────── しくじったぜ・・・ 里で偶然霊夢見掛け後を付けていたらまさか店の中で○○と抱き合っている所を目撃するとわ・・・ あいつらいつのまにそんな関係になっていたなんて知らなかったぜ、○○も隅に置けないな 気づいたらエプロンドレスを握り締め俯いて涙を我慢する私に気づいた、あぁそうか私は○○に惚れていたんだなぁ 「よう、こんな所でなにやってんだ?○○の店になにか用か?」 そう声を掛けられ振り向いた所に△△が居た 「どうした?永琳に変な薬を勧められたような顔して店の中になんか変な物でもあったか?」 私の顔そして店の内部を見た△△の顔が呆れた物に変わる 「真昼間なのに店の中で抱き合うとは・・・、こりゃたしかに目の毒だな でもあいつらいつの間に付き合ってたんだか、すこしは自重してh」 △△の話を聞かず背を向けて箒に跨ることもせず駆け出した 「ちょ、魔理沙待てよ!」 「なんで私に付いてくるんだよ!私は今一人になりたいんだほっといてくれ!」 我武者羅に走り続けてもなお付いて来る△△に言い放つ 「そうはいくかよ泣いている魔理沙をほっとくなんて絶対にできん!」 その言葉に私は立ち止り顔に手を当てそこで初めて涙を流している自分に気づく 「なら尚更一人にしてほしいぜ・・・」 「言ったろそれは無理だって、目の前で好きな女が涙流しているのにおめおめと帰れるかってんだ」 え・・・?今こいつなんて・・・ 「丁度良い酒が入ったんだが一緒に飲まないか?嫌な事がある時は飲み潰れるのが一番だぜ?」 「っぷ、まだ酒を飲んでもいないのに顔真っ赤にして・・・」 「い、いやこれはあれだ!さっきまで走っていたからな!酸素が足りねぇんだよ!」 「まぁいいや、私は今むしゃくしゃしているんだ酔い潰れるまで付き合ってくれるんだろ?」 「おう、喜んでお酌させてもらうよ!」 16スレ目 398 ─────────────────────────────────────────────────────────── 今日もまた一日が終わり、さあ寝ようと思ったのだが。 先程敷いた布団が明らかに一人分盛り上がっている。 さすがにその大きさだけで判別はつかない。 が、心当たりはあったのでカマをかけてみることにした。 「いやあ、今日も一日楽しかった。 朝から慧音さんの処でお手伝い。 お昼は稗田のお家でご馳走になって。 霊夢に掃除を手伝わされたりもしたけれど。 チルノ達の相手もまあ、たまにはいいものだね。 ミスティアの店も繁盛で何より。 まさか映姫様と相席とは思わなかったけれども。 萃香の相手もペースさえ間違わなければいい酒は飲めるし。 しかし毎度入浴中に出てくる紫には閉口ものだなあ」 言葉を重ねる毎に布団から発せられるオーラが頑なになっていくのが見て取れるようだ。 苦笑を浮かべながら枕元に腰を下ろす。 頭まですっぽりと布団をかぶった彼女に聞こえるように呟く。 「でもまだ、今日は魔理沙に会ってないな」 ぴくりと布団の塊が揺れた。わかりやすいことだ。 「一目、逢いたいなあ」 顔だけ出して、恨めしげにこちらを睨む涙目が覗く。 「……見せてやったぜ。これで、満足か」 不足も不足、大いに不足だったので。 明日はお姫様のご機嫌取りも兼ねて、愛しい彼女と一日を過ごすことにしよう。 17スレ目 51 ─────────────────────────────────────────────────────────── 仕事を終え、今日も迎えに来てくれた魔理沙とともに帰路を行く。 道すがら、その日あった出来事などを話すのが今では日課となっていた。 「……なんてのがあってさ。全く馬鹿だよなあ」 「そうだな。それは酷い馬鹿だ」 自分は話し手となり、魔理沙は聞き手。 自然と話題は職場の雑談だったり、町の噂が主となる。 たまに逆のこともあるが、ここ最近は総じてそんなものだった。 「それで男衆の奴らが、春画の隠し場所なんて……魔理沙、魔理沙ー?」 「聞いてるぜ」 確かに相槌は打つし、要所で笑いはするものの、今日の彼女は気もそぞろといった風だ。 いや、違うか。 どうにも物足りなさそうな顔をしている。 「えーと……。ああ、そうだ。もし自分が看病してもらうなら、どんな風にして貰いたいとか……」 「つきっきりで夜も寝ずに看病してやるし、お粥だって食べさせてやるよ」 これも昼に誰かが言った話題。 見事に自分の要望を先に言われてしまったというのは、流石というべきだろうか。 「あー、なんだ。面白くなかったか?」 「面白いさ、○○の話は面白い。でもそれだけじゃ、な」 足りないだろ、と彼女は言う。 横を歩くその顔はむっつりと地面をにらんで、転がる小石を蹴り飛ばす。 「あるだろ。私に言うべきこととか、聞かせるべきこととか」 「今日の晩御飯は何か?」 「そうじゃない。もっと、こう、なんだ。……とか。……てる、とか」 顔を赤くしてごにょごにょと呟く。 その姿が可愛くて、つい意地悪してしまう。 「ごめん、よく聞こえない」 「――っ! もういい!」 今度は怒りに顔を染め、ずんずんと先に行ってしまった。 お前は釣った魚に餌をやらない人間だ、と吐き捨てて。 しまった、からかいすぎたか。 慌てて追いかけ、硬く握り締めたその手を掴んで引き止める。 涙目で振り向く彼女を抱きしめて、その小さな耳に口を当てて囁いた。 「魔理沙、大好き。愛してる」 「、ぅあ――」 それだけでしおしおと魔理沙から怒気が抜けていった。 へにゃりと力の抜けた彼女の体を支えてやる。 恨めしげにこちらをにらむ彼女の目はしかし、如何せん迫力に欠けていた。 「……ずるいぜ」 「ごめん、ごめんよ。からかいすぎたな」 胸に顔を埋める魔理沙に、ぽかぽかと駄々っ子のように殴られる。 「○○の話は嫌いじゃないんだ。でも私は、○○の言葉が聞きたい。お前だけの言葉が欲しい」 人から聞いた話ではなく。 自身の気持ちをそのままに。 「ごめん。毎日魔理沙といられるものだから、つい浮かれてしまってたんだ」 何よりも先に、何よりもたくさん言うべき言葉を。 その言葉が最初にあったから、今こうして二人でいられるのだから。 「今日から毎日、最低三回は言うように」 「仰せのままに」 「言葉だけじゃなくて行動に移せばなお良しだ」 「望むところだ。だって俺は――」 魔理沙への愛だけが全てで。 釣った魚は、骨まで美味しく頂く人間なのだから。 17スレ目 230 ─────────────────────────────────────────────────────────── 今朝の夢で魔理沙に告白された 魔「○○、お前の側にいると必ず何かが起きて飽きない。 近くで見ているだけでも楽しかったけど、私も一緒に色々やりたくなったんだ。 だから……ずっとお前の隣にいてもいいか?」 17スレ目 247 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「今日は七夕だぜ、○○」 「ああ、でも今日は天気が悪いから天の川でないんじゃないか? そうなると織姫と彦星は会えないんじゃなかったけか?」 「へへ♪まあみてなよ」 魔符「ミルキーウェイ」 「…すごい綺麗だな。霧雨と天の川ってのはいい光景だな。」 「綺麗だろ?」 「ああ。でもあれだ、やっぱり天の川が見劣りしちまうなあ」 「 ? どうしてだ?」 「霧雨が天の川より綺麗すぎるんだよ。」 「なっ……す、少し雨にあたりすぎたかな?ね、熱っぽいからか帰るとするぜ! ○○も風邪ひくなよ!」 「もうひいちまったよ。風邪じゃなくて恋の病だけどなー!」 「ばっ、バカ!声がでかいっつの…!」 「じゃーまた明日な!織姫♪」 「…ばか」 17スレ目 394 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「○○ーっ!おはようだぜ!」 「あー・・・」 時計を見るといつもより少し遅い時間 なぜか家の中に魔理沙が居て、何かを食べてる トースト、ベーコン、目玉焼き おかしいな、家に食い物はなかったはずだが 「あー・・・おはようまりさ」 「相変わらず朝が弱いな」 「低血圧だからな、てかお前、だぜ、ってつけるの止めれ」 「ん?なんで、だぜ?」 コイツのそういう子供っぽい所は、まぁまだ子供なんだが 「むかしお前の親父に怒られたのがトラウマだ」 むかし、家が隣ということもあり魔理沙と俺はよく遊んでいた ところがある日 酔った魔理沙父が、お前と遊んでばかりいるから男言葉がうつったじゃねぇか と、わけの解らん事を言いながら里中を追いかけられた しかも翌日そのことを覚えてないといいやがったあのおっさん ああ、虎馬だ 「○○、朝ごはんだぜ」 さっき魔理沙が食べていたのと同じメニュー 「おい、これどうした」 「ん?実家から借りてきた」 食い物は借りてきたと言わんだろ まぁいつもの事なんで遠慮なく食べる しかし、魔理沙は家を出てから家事が出来るようになった それは俺も同じだが、なんと言うか、いいことだ 幼馴染、か 何となく、違和感を覚える 「なぁ魔理沙」 「んー?なんだー?」 「昔した結婚の約束憶えてるか?」 「・・・」 「・・・魔理沙?まーりーさー?」 皿を洗いながら硬直してやがる これぞまさにエターナルフォースbじゃなくてパーフェクトフリーズ 「おい」 肩に手を置いてゆすった その瞬間 「○、○○!?そそそんなやくそくはおぼえてあqwせdrtgyふじこl」 嗚呼、だめだこりゃ 頭から湯気を出して混乱してやがる こういうところは昔から変わらないなぁ 「やっぱり魔理沙は可愛いな」 「な、う、あ、ぅあ」 日焼けでもしたように真っ赤になって、言葉も出ないらしい 「それじゃあ出かけてくるから、家出るなら鍵閉めてけよ」 そう言って素早く家を出た これ以上一緒にいるとちょっとたぶん恐らく調子に乗ってしまうからだ 今はまだ、あの初心な彼女をからかっているだけで十分なのだ それにせっかくこんなにも幸せなのだ ゆっくり噛み締めていたいと思うのが人間の常であろう 終ワル 17スレ目 406 ─────────────────────────────────────────────────────────── うだるような暑さの夏の日。小高い丘の木陰にて 魔理沙「暑い暑い暑くて死ぬぜ」 ○○「五月蠅い。暑いと言われると余計暑くなる」 魔「言おうが言うまいが変わるもんか。○○、なんとかしろよ」 ○「人に膝枕させといてなんつー言い草だ。そんなに暑けりゃ離れたらどうだ」 魔「やだね。膝枕やめるくらいなら暑さを我慢するぜ」 ○「じゃあ我慢しろ」 魔「くぅ。人の弱みに付け込みやがって」 ○「俺なんかに惚れたことを後悔するんだな」 魔「それはありえないぜ。あー暑いー……」 そよ風を感じながらだべるのも良いかなって思う 17スレ目 732 ─────────────────────────────────────────────────────────── この前魔理沙と人里に買い物に行った帰り 露天のアクセサリー屋で魔理沙がじっと指輪を眺めてたから ○「お!なかなか綺麗な指輪だな。値段は少し高いが買ってやろうか?」 妖怪から助けてもらったり空中ドライブしたりと日頃世話になってるからな。 魔「い、いいよ。私にはこんな可愛い指輪似合わないぜorz」 ○「そうかな?俺は似合うと思うんだけどな。まあいいや。おじさんこの指輪頂戴?」 魔「いいのか?あとで返せって言っても返さないからな?」 顔を真っ赤にしながら上目遣いで見る魔理沙 ○○と分かれた帰り道魔理沙は買ってもらった指輪を左手の薬指に 嵌めてみた 魔「○○からの結婚指輪だぜ!私は○○のお嫁さん。ウフフ」 都合のいい妄想をしてニヤニヤしてる魔理沙であった。 文「あややや。これはとんでもないスクープです。明日のトップは決まりですね!」 17スレ目 778 ─────────────────────────────────────────────────────────── ○○「熱いな。あいつらなんとかしてくれ。熱はお前の専門分野だろ」 魔理沙「無理だな。私は加熱専門だぜ」 ○○「ええい抱き付くな。暑いだろうが」 魔理沙「とかなんとか言いながら離そうとしないんだな」 ○○「そりゃあ、好きな娘に抱き付かれて振り払う男はいないだろ」 魔理沙「ふふっ、私も好きだぜ」ぎゅっ ○○「だから抱き付くなというに」 18スレ目 714 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「ほら見てみろ○○。こいつ私の八卦炉で遊んでるぞ」 「大丈夫なのか?一応大切なものなんだろ?」 「大丈夫だって私と○○の子供だぜ?使い方なんてすぐ覚えるさ」 「恥ずかしいことをいいやがって…。こちらが恥ずかしいじゃないか」 「照れるなって。おっと、これはこうやって構えるんだぞ。そして『マスタースパーク』って言えばいいんだ」 「まだしゃべれないのに出るわけないだろ」 「とかいいつつ思いっきりにやけてんじゃないか。お前もかわいくて仕方がないくせに」 「だ、だから言うなって……」 「あぅーーー」 瞬間、○○が魔理沙の前で光に包まれた。 「さすが私の子だぜ」 18スレ目 966 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「○○ー、お邪魔するぜー」 「ん、魔理沙か。そこでゆっくりしてけよ」 「おう」 「○○、今日も泊まらせてもらうぜ」 「ん、」 「なぁ、○○。・・・好きな奴とか、いるのか?」 「ん、いるぞ」 「・・・そうか」 「何落ち込んでるんだ?」 「○○も好きな奴がいるんだなってさ」 「ああ、いるさ。好きな奴が目の前にいるんだからさ。」 「ああ、そうか。私も好きな奴が目の前にいるんだからな」 19スレ目 205 ─────────────────────────────────────────────────────────── (編者注:異変前、出かける時の置き手紙の話) 魔理沙は見送りして欲しそうなイメージ。 「じゃぁ、ちょっくら行って来るぜ」 「あぁ。……っと、ちょっとまて」 ちゅ 「…気をつけてな」 「……うん」 とかそんな感じの 19スレ目 758 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「そうだ! どうせ聞こえるなら、聞かせてやるさ! 魔理沙! 好きだぁー! 魔理沙! 愛しているんだ! 魔理沙ぁー! 君に話しかける前から好きだったんだ! 好きなんてもんじゃない! 魔理沙の事はもっと知りたいんだ! 魔理沙の事はみんな、ぜーんぶ知っておきたい! 魔理沙を抱き締めたいんだぁ! 潰しちゃうくらい抱き締めたーい! 心の声は心の叫びでかき消してやる! 魔理沙っ! 好きだ! 魔理沙ーーーっ! 愛しているんだよ! 僕のこの心のうちの叫びをきいてくれー! 魔理沙さーん! 幻想郷にやってきてから、魔理沙を知ってから、僕は君の虜になってしまったんだ! 愛してるってこと! 好きだってこと! 僕に振り向いて! 魔理沙が僕に振り向いてくれれば、僕はこんなに苦しまなくってすむんです。 優しい君なら、僕の心のうちを知ってくれて、僕に応えてくれるでしょう 僕は君を僕のものにしたいんだ! その美しい心と美しいすべてを! 誰が邪魔をしようとも奪ってみせる! 恋敵がいるなら、今すぐ出てこい! 相手になってやる! でも魔理沙さんが僕の愛に応えてくれれば戦いません 僕は魔理沙を抱きしめるだけです! 君の心の奥底にまでキスをします! 力一杯のキスをどこにもここにもしてみせます! キスだけじゃない! 心から君に尽くします! それが僕の喜びなんだから 喜びを分かち合えるのなら、もっと深いキスを、どこまでも、どこまでも、させてもらいます! 魔理沙! 君が紅魔館から本を盗んでこいというのなら、やってもみせる! 」 「な、何なのあなた!?」 「あ、あの馬鹿!?」 顔を真っ赤にするさとりと魔理沙。 書いといて何だがさとりカワイソス(´・ω・) 19スレ目 881 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「魔理沙、好きだ愛してる」 「ああ、私も○○のことが好きなんだ」 「魔理沙」 「○○」 -抱き合う二人- 「はい、カットー。良かったですよ二人とも。これで皆も満足して、見てくれます。それにしても、ビデオカメラですか? 面白いですねーこれ」 「まさかここにきて、ドラマをやるはめになるとはな。でも、文さん、なんで恋愛系で実名なんだ? 」 「恋愛系なのは慧音さんが主張したからで、実名なのは魔理沙さんへのサービスです」 「魔理沙への? ……うわっ」 「○○に抱きしめられた、○○に好きって言われた、○○に○○に……」 「魔理沙顔真っ赤だぞ、大丈夫か? 」 「ひゃい!? だ、大丈夫でしゅ! 」 「魔理沙、口調が崩れてるぞ」 「え、あ、やばっ。べ、別に嬉しかったわけじゃないんだぜ! 抱きしめられてドキドキなんかしてないんだぜ! 」 「? そうか、大丈夫ならいいんだ」 「わかってないのは○○さんだけなんですが……。あなたの鈍さも、カメラに撮る価値がある気がしますよ」 後の上映会で羞恥のあまり気絶した魔理沙がいたそうな 19スレ目 948 ─────────────────────────────────────────────────────────── 魔理沙に今日は何の日か知ってるか?って聞かれたんだ 考えてみたけど魔理沙の誕生日じゃないし魔理沙の特別な日でもないし魔理沙の知り合いにも特に記念日はなかったし・・・ それで聞いてみると、どうやら今日はきのこの日らしかったんだよ、魔理沙詳しいなあ 感心して聞いてたら、きのこの日だからきのこ狩りに行こうって誘われたんだ もちろん断れるわけがないよ、とりあえず身軽な服に着替えて出発したんだ きのこ狩りって初めてだけど、魔法の森にはきのこって沢山生えてるのかなあって思って聞いてみると、 どうやら魔理沙しか知らない沢山生えてる場所があるんだって 迷ってるときに偶然発見したらしいんだ だからこれを知ってるのは私とお前だけだ 二人だけの秘密だからな?なんて念押されちゃった とりあえずそこで魔理沙にどれが毒きのこか、どれが取っていいか、なんてのを教えてもらって収穫開始 これがなかなか難しいんだ、取るべききのこが中々見つからなくて目立つ色の毒きのこばっかり 魔法の森自体が暗くて、気づいたら足元にあったり・・・なんてことも その中から見つけて、慣れた手つきで持ってきた籠にきのこを入れてく魔理沙 凄いなあ、よく見えるね まあ、ざっとこんなもんだぜ なんて得意げに言いながらひょいひょいと取ってくんだ お前も早く見つけろよーって言われて、よーし取ってやるぞーなんて意気込んだら早速奥に見つけたんだ 取りに行こうとちょっと急ぎ足で進んでったら恥ずかしい事に木の枝にひっかかって転んじゃって おいおい、大丈夫か?ほら、立てるか って心配されちゃった ごめんね、みっともなくて そう思って立とうとしたら急にめまいがして倒れちゃって 魔法の森の瘴気にやられちゃったかな 霞む視界で魔理沙が慌てちゃって、俺の名前必死に叫んでて、迷惑かけちゃってごめんね そしたら魔理沙が背負ってくれて、走ってくれた 俺はそのまま意識がなくなったんだ 目を覚ましたら元いた俺の家の布団で、すぐ近くに魔理沙がいてくれたんだ 目を開けて、ゆっくり起きた瞬間に魔理沙がよかった、本当によかった って泣き出しちゃったから 迷惑かけてごめんね、何だか今日はみっともない姿ばっかり見せちゃってるねって そうしたら魔理沙が私のほうこそすまない、魔法の森なんかに誘っちまったせいで なんて言ってたから 魔理沙を抱きしめて、倒れて迷惑かけたのは俺の方なんだ、俺が弱かったからなんだ ごめんね だから、泣かないで 魔理沙が笑っていてくれたら、すぐに体もよくなるよ って言いながらぎゅっと抱きしめてあげた、けどそれでも弱々しかったと思う 魔理沙はそうか、ごめんな 早く良くなれよって頑張って作った笑顔で言ってくれた、抱きしめ返してくれた その時の俺にはとっても強くて、とっても暖かくて、とっても安心できた その夜、つまり今日は魔理沙に食べられるきのこでスープとか作ってもらったんだ きのこの料理に関しては魔理沙は専門?だからね とっても美味しかったよ こんなに美味しくて、栄養があって、魔理沙の気持ちも入った料理を食べたら、すぐ元気になるよ 早くよくなって、魔理沙と遊んで、魔理沙と笑っていたいな それから、迷惑かけちゃったけど今日はとっても楽しかったから、またきのこ狩りに行こうね ・・・今度は、時間制限をつけて、ね 20スレ目 117 ─────────────────────────────────────────────────────────── うー……夜は冷え込むな、ほら暖かいお茶だぜ なんて言葉と共に出てくる緑茶 ありがとね魔理沙、体の芯まで暖まるよ 気が利く子だなあ それにしても本当に寒くなってきたね、冬が近づいている証拠かな 魔理沙は冬が苦手らしい、俺も寒いのは駄目だなあ、家から出たくなくなっちゃうし けれど、その代わりに魔理沙と一緒に居られると思うと嬉しい気もするね 冬でも夏でも、私たちは年中無休で一緒にいるだろう? だって、確かにそうだね 春は太陽の暖かさを受けながら魔理沙とお昼寝したり、お花見したり 夏は照る太陽の下で魔理沙と遊んだり、家で団扇で扇ぎあってたり 秋は近所を散歩して紅葉を楽しんだり、お月見をしたり そして、冬は二人でこうして家でお茶飲んでたり、雪が降れば外で遊んだり こうして考えてみると、魔理沙とは本当に一年中ずっと一緒だね ああ、一緒だな これからも……ずっと一緒だぜ うん、もちろんずっと一緒だよ さて、そろそろ寝ようか お休み、魔理沙 ……なあ、……その、ちょっといいか……? 夜中に魔理沙の声がした、どうしたの? えっとだな……その……今日は寒いから……いや……あー…… 口ごもってる魔理沙も可愛いよ……じゃなくて、どうしたんだろう よ、よかったら一緒……いや……えっと って、小さい声で聞こえる 困ってる……よーし 魔理沙、何だか今日は普段より寒いね もしよければ、一緒に寝てくれない? 二人で寝れば、暖かいでしょ?それに、魔理沙と一緒に寝たい気分なんだ、お願い ってこっちから頼んでみた 一瞬戸惑う魔理沙、それで少ししてから嬉しそうに ……し、仕方ないな、き、今日は気分がいいから一緒に寝てやるぜ 光栄に思えよ? そう言っておずおずと布団に潜り込んでくる魔理沙 とっても暖かいよ その後に小さく ……ありがとな なんて聞こえた気がしたけど……気のせいかな? その日の夜は、暖かくて、隣に魔理沙を感じられて、とても幸せに寝ることが出来たよ 20スレ目 153 ─────────────────────────────────────────────────────────── よく絞ったタオルで拭いて乾かしておいた帽子を持ってくる。 丹念にブラシをかけ、仕上げにてっぺんのとがったところを少し折り曲げた。 まっすぐ伸ばしておいてもいいんじゃないのか、と一度言ってみたが、スタイルなのだそうだ。 陰干ししておいた黒い服と、洗濯してアイロンをかけたエプロンをセットにしておく。 キノコの匂いはともかく、アリスのところに行くとたまに付いてくる火薬の匂いはしばらく乾さないと取れない。 外にいた頃ならファ○リーズでも使うところだが、幻想郷にそんなものはないのだ。 ……そろそろ寒いし、ケープも出しておくか。 「○○、帰ったぜー」 香霖堂へ行っていた魔理沙が帰ってきた。 今の装いも支度しておいた服装と変わらない格好なので、 このまま出かけてもたいして問題はないのだが、 そこはそれ、心意気というやつだ。 「おかえり、魔理沙。八卦炉の調子どうだった?」 「ん、特に問題ないってさ。―さあて、今回の異変はどんな奴が黒幕なのかな?」 楽しそうに笑う魔理沙。恋人としては色々心配でもあるのだが。 「じゃ、着替えてくるぜ」 用意しておいた服を抱え、魔理沙は寝室に入ってドアを閉めた。 まあ、異変を解決するにしろ、途中で帰ってくるにしろ、 「疲れたぜー」とか言いながら道中の話を色々してくれることだろう。 お茶でも沸かしながら待つことにするか。 20スレ目 190 ─────────────────────────────────────────────────────────── 今日魔理沙と二人で普段より遠いところまで散歩に行ってきたんだ 魔理沙が今日は天気も気分もいいから散歩に出ようって提案してくれたんだけどね 普段より遠いって事は普段よりも長く魔理沙といられて、普段よりも長く話していられるんだよ 笑いながら昨日パチェがどうだったとか霊夢と話しててこんなことがあったとか話してくれて 俺も人里で近所の店に妖怪がいて盛り上がってたとか花屋に花の妖怪がいたとか話してたんだ それで話が盛り上がってきて、いい感じになってきたからすっと手を伸ばして繋いでみたんだ 最初は戸惑ってたけど、次第に慣れたのかな、魔理沙からもぎゅっと握り返してくれたよ 話してて楽しかったからか、手を繋いだからかはわからないけど魔理沙の笑顔が見れてとても幸せだったよ それで話の途中で遠くで何人かの子供があれってデートじゃないのー?とか話してて魔理沙が赤面しちゃうんだ こらーっ!何言ってんだー!って魔理沙が怒ったから俺もそうだぞー!これはデートじゃなくてデートの練習だー!って言ったの そうしたら魔理沙が顔真っ赤にして え?あ、わ、わ って返答に困っちゃって そんで恥ずかしそうに練習なんかしなくてもだな……えっと……別に私はいいんだが……って小声で言ってて 俺がえ?って聞くとな、何でもなーい!何でもないぜー!って叫びながら走ってっちゃった ごめんね魔理沙、今度は本当のデートに誘うよ 二人で一緒に色んな所行こう とりあえずその後追いかけてなかった事にする雰囲気だったからさっきの通りに笑いながら話してたよ 魔理沙の笑顔は太陽よりも眩しくてとっても可愛かったよ、また散歩に……いや、デートに行こうね 20スレ目 237 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「なあ○○。里帰りをしたいとは思わないか?」 魔導書から目をあげると、そこには文文。新聞を掲げる魔理沙がいた。 「○○もそろそろホームシックになっている頃だろ。だからその解消をして、ついでに外界の珍しい物をたんまり頂いてくる。おいしい話だろ?」 「お前は後半が目的だろ。大体3年もこっちにいてホームシックも何もあるか」 「ちっ。ばれたか」 悪びれもせずに笑いやがった。 だが、ふむ。久しぶりに外に行ってみるのも悪くはない。電化製品を持ち込んで河童に提供したら量産してくれるかもしれんし。 でも、素直に従うのも癪なので少しからかってみよう 「さあ、外に行くのか、一悶着起こしてから外に行くのか、はっきり決めてもらおうか」 「外に行くのは良いんだがな、魔理沙。外に行ったら郷愁の念に駆られてこっちに戻りたくなくなるかもしれないぞ」 「えっ……?」 「むしろその可能性の方が高いな。なにしろ外界には親戚とか昔の友人とかがいっぱい居るしな」 「そんな……」 「俺としてはそんなリスクを犯したくないが、魔理沙が行きたいと言うなら仕方がない。すぐにでも準備をして――」 「……行かない」 ふと見ると魔理沙が涙目になっていた。 「絶対に外になんて行かない。だから、居なくならないで……」 どうやら少しからかい過ぎたみたいだ。 これ以上はやり過ぎと判断し、魔理沙を抱き寄せると耳元で「冗談だ」と囁いた。 「へっ……!?」 ビクッと震えた魔理沙の体を更に強く抱き締めて 「だから今のは全部冗談だ。俺が魔理沙を置いてどこかに行く訳ないだろう。なにしろお前は俺が世界で一番愛してる人なんだから」 「え……あ、う……ええええええ~~~~~~!!!」 お、真っ赤になった。 パニックに陥っているようだったので落ち着かせるためにキスしてみた。 「ああああいあいはむっ……んん~~!」 「んっ……」 「んん……ぷはっ」 「はぁっ……は。落ち着いたか?」 「うん……落ち着いた……」 目が多少とろんとしているが、まあ大丈夫だろう。 「でも、なんであんなに取り乱したんだ。俺がお前を好きだって普段から言ってるじゃないか」 しばらく頭をなでた後、虚脱状態から復帰した魔理沙に訊いてみた。 「だって……○○が愛してるって……」 そう言うとまた赤くなる魔理沙。恥ずかしいのか胸に顔を埋めてきた。 「……コホン。それで、魔理沙は外界に行きたいんだな?」 いつまでもこの状態でいると理性が危ういので強引に話を元に戻す。 魔理沙も大分普段の調子を取り戻したようで、逡巡しながらも返事を返してきた。ただしこちらに抱き付いた姿勢のままで。 「でも、○○は本当に大丈夫なのか?」 「大丈夫って、何が?」 「ほら、いざ行ってみたら、やっぱり外の世界に残りたくなったりしないかってこと」 どうやら俺が外に未練があるのではないかと疑っているらしい。だから不安を解消するためにネタばらしをしてあげることにした。 「魔理沙。お前は重大な見落としをしている」 「見落とし……?」 「俺の言ったことをよく思い出してみろ。俺は『外に行く』とは言ったが『外に戻る』とは一度も言ってないぞ」 「へ……でもそれがどういう……あっ!」 どうやら気付いたらしい。元々頭の回転は良いやつなのだ。 「そう。つまり俺にとってすでにこの幻想郷の方がホームグラウンドなんだよ。だから俺がいなくなるなんて心配は最初から要らなかったんだよ」 そう言って頭を軽く小突いてやる。魔理沙は口を尖らせて抗議するような目線を送ってきたが、やがて諦めたのか ふっという溜め息と共に体を離し、くるりと一回転すると完全にいつもの調子で 「じゃあ外界旅行の準備を始めるか」 まったくとんだ無駄時間だったぜ。などとぶつくさ言いながら、机に鞄や道具を並べていった。 嬉しさを隠し切れてない様子に苦笑しながら、ゆっくり魔理沙の後を追う。 どうやってマジックアイテムの持ち出しを止めるかなんて、彼女の笑顔に比べれば些細な問題に過ぎなかった。 20スレ目 307 ─────────────────────────────────────────────────────────── 魔理沙。俺が人生で一番幸せだと思ったのは、お前と結婚できたことだ。 だから魔理沙、死ぬな。 20スレ目 612 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「もしもし、私魔理沙。今魔法の森にいるぜ」 「もしもし、私魔理沙。今里のはずれに……違った、もうお前の家の前に――」 ドグワァァァァン! 「ぐえっ!」 「私魔理沙。今お前の腕の中に……って大丈夫か○○!誰に殺られた!?」 「……」ピクピク 「待ってろ。すぐにこのエクステンドアイテムで回復してやるからな。ほら」 「……ごふげほっ!痛って何しやがる!」 「今流行のメリーさんごっこだぜ。知らないのか?」 「……俺が聞いたメリーさんごっこはもっと穏便だったはずなんだが」 「ごちゃごちゃ煩い奴だな。折角可愛い魔理沙さんが来てやったんだから、もっとするべき事があるだろ。 例えば抱きsんむっ……」 「……んぐ……はむ……」 「ん…んんっ……ぷはっ。いいいきなりななにすんだよ!」 「殺されかけた仕返しだ。それに魔理沙もこれが目的だったんじゃないのか?」 「わ、私はただ○○に抱き締めてもらいたかっただけで、いきなりキスされるとは思ってなかったから……」 「そうか。それは悪かったな。じゃあもう一度、今度はゆっくりな」 「ちゃんと、ぎゅってしてね」 「ああ。もちろん――」 20スレ目 907 ─────────────────────────────────────────────────────────── 親からみかんが届いた。ダンボール1箱ある。多すぎるんじゃないか…… というわけで魔理沙、一緒に食べよっか。 「お、いいな。でもみかんといえばこたつだぜ。そろそろ出さないか?」 うーん、確かに最近寒くなってきたし……よーし、出すか。 「確かそこの押入れに入ってたよな。……そっちちゃんと持っててくれよ。」 了解了解。でも何でうちの押入れ事情把握してるんだろう……漁られたかな? 「人聞きが悪いな。物色させてもらっただけだが。」 まったく、やっぱりそうだったか。でも前見たときより逆に整頓されてた気がするから言わない事にした。 「ふう。暖まるな……冬はこたつが一番だぜ。」 こ、これがまったりしてるってやつか。至福の一時って感じの笑顔だ。 漫画だったらぬくぬくとか効果音が入るんだろうなあ。だらーんとした魔理沙可愛い。可愛いよ。 おっと、忘れるところだった。みかん持ってこよう。 「ん~♪甘いな。やっぱりみかんは美味しいぜ♪」 おー、こりゃ甘い。魔理沙も上機嫌だしよかったよかった。 たくさんあるからどんどん食べてね。 「冬はまだまだこれからなんだ。長いもんだし、ゆっくり食べるぜ」 まあ、まだ11月だしなあ。よく考えたらクリスマスも正月もまだなんだ。 楽しい行事に期待しながら、こたつでゆっくり魔理沙と喋っているとしよう。 20スレ目 950 ─────────────────────────────────────────────────────────── 魔理沙、おめでとう!育児は大変だけど、二人で頑張っていこうね 「まあ、頑張るのは私一人になりそうだがな」 そんなこと言わないでよ、俺だって頑張るから 男の子かな、女の子かな?どちらにせよ魔理沙みたいに強気な子になりそうだけど 「そうだな、私は女の子がいいぜ。私みたいに落ち着いた乙女になりそうだからな」 俺も女の子がいいかなあ、魔理沙の可愛さが遺伝したら嬉しいしね って、まだ気が早いかな?ああ、後名前も決めなきゃ……魔理沙は何か案はある? 「そうだな、特には……そっちこそ何か案は?」 よーし、二人で一緒に考えようか。いい名前をつけてあげないとね とりあえず、今日はお祝いだ!美味しいものでも・・・ってつわりとか大丈夫だろうか? 「さあな。まあ、そんな豪勢なもんを食べなくても……お前と一緒にいられる。それだけで嬉しいんだ」 ありがとね、魔理沙。俺も魔理沙といられればそれだけで嬉しいよ 魔理沙これから大変そうだなあ、辛かったら何時でも言ってね、俺が助けてあげるから 「そうだな、そろそろ辛い。……くくっ」 ……え?どうしたの、魔理沙?そんなに笑って……まさか? 「あはは!こんなに簡単に騙されるなんて思わなかったぜ」 あー!騙したな!むー……結構期待してたんだけどなあ。 「……まあ、私だっていつかは子供が欲しい。これだけは事実だ。それから……さっき言った言葉もな」 まったく……でも許しちゃう。俺も何時か魔理沙の子供が見たいな 21スレ目 10 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「……なぁ、魔理沙」 「なんだよ?○○」 「テスト勉強を教えてくれとは言ったから教科書等は分かるんだ」 「おう、当然だぜ」 「何故、俺の家に泊まる準備が必要なんだ?」 「ああ、お前の学力じゃ一時間や二時間やったところで意味がないと思ってな」 「それなら、泊り込みでやった方がいいだろ?私だってする必要はあるし」 「いや、まぁ……たしかにそうなんだが……」 「そうと決まれば話は早い、ちょっと失礼させてもらうぜ」 「いや、ちょっと待て、いろいろと問題があるだろうが」 「無いぜ」 「……その根拠は?」 「私が言うんだからな、無いに決まってる」 「ええい、お前との会話は疲れてくる」 「そいつは大変だな、私が元気が出る料理でも作ってやるからゆっくり休んでろよ」 「だから何度も言うが待て、飯を作る必要は無いだろう」 「飯を食わねば戦はできない、そういうことだぜ」 「……そうか、なら最高級に美味いものを作ってくれよ」 「はっはっは、この魔理沙さんがお前に美味すぎて今まで食べたことも無いようなものを作ってやるよ」 21スレ目 307 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「お待ち遠さん、魔理沙さんのお手製料理の出来上がりだぜー」 「よ、待ってました」 食卓に着いている俺の前に、魔理沙の手で料理が次々と並べられていく。 俺が霧雨魔法店を住み込みで手伝うようになって、半月ほどになる。手伝いと言っても、魔法の店で俺に出来る事なんてたかがしれていて、実質は単純作業や家事を肩代わりする程度だった。 もちろん料理も俺の担当なのだが、たまに手が空いたときにこうして魔理沙が作ることがあった。 「いつもながら旨そうだな」 「当然だぜ。私の料理の腕前を知らないわけじゃないだろ?」 「ああ、よく知ってるよ」 魔理沙は得意げに笑うが、それは決して自惚れではないことを俺は知っていた。元々自炊をしていたためか、こだわる性格のためか、魔理沙は意外にも料理が上手い。 プロ顔負けとは行かないが、小料理屋くらいなら開けるのではないかと思えるほどだ。 魔理沙と食材に感謝して、俺は両手を合わせた。 「いただきます」 「いただきます、っとな」 きちんと手を合わせ、魔理沙は箸を持った。はすっぱなようで、こういうところはしっかりしている。 俺も箸を手にとり、食事にかかる。 まずは味噌汁を啜り、次は米の立った銀シャリを一口。うん、やっぱり旨い。 そして、玉子焼きを口に運び……あれ? 俺は心中で首をひねる。魔理沙の作った玉子焼きは、俺の期待した味ではなかった。不味くはないが、違うのだ。 「この玉子焼き、甘いな。あ、今一つだってんじゃなくて、砂糖の味がする」 俺がそう言うと、魔理沙は夜にこんにちはと挨拶されたみたいな顔をした。 「なに言ってるんだ? 玉子焼きは甘いものと有史以前から決まってるんだぜ」 そんなバカな。甘くていいのは寿司屋の玉子だけだ。 「いやいや、メシのおかずにこんなに甘いのはないだろ。こりゃお菓子の甘さだって」 「おいおい、和食ってのは基本的に塩分が高めなんだ。玉子焼きまでしょっぱくしたら成人病まっしぐらだぜ?」 「塩分が高めだからって、甘くする理由にゃなってないぞ。こんなに砂糖を入れたら糖尿病街道一直線だ」 一瞬の沈黙、そして張り詰める空気。空気が険悪になったのを肌で感じる。 次に魔理沙が言う一言は決まっていた。『文句があるなら食うな』だ。 表情を固くし、魔理沙は俺から視線を外した。 「文句があるなら食わなくていいんだぜ。ここは私の家でこれは私の作った料理だ。食べたい物があるなら自分でどうにかしろ」 予想通りだ。俺だってそう言う。 俺の次の一言、次の行動も決まっていた。 「ああ、そうさせてもらうさ」 俺は箸を置き、席を立つ。 部屋を出て行くときに聞こえた魔理沙が味噌汁を啜る音と、『バカ』という呟きが妙に耳に残っていた。 あれから一週間が経った。 あの事件から、俺は魔理沙とろくすっぽ口を利いていない。せいぜい、仕事上の事務的な会話くらいだ。 食事も入れ替わりに好きな物を作るか、外で済ませてくるかのどちらかだった。心なしか、魔理沙が店を空ける時間も増えている。 魔理沙と楽しく話せないのが辛い。魔理沙の笑った顔を見られないのが寂しい。謝ってしまえばどれほど楽なことか。 だが、悲しい哉。俺はくだらないプライドを捨てられないタイプの男だったらしい。 何も状況は改善されないまま、さらに一日が経った。 「メシでも作るか……」 二人で暮らしているのに、一人で食事をとるのは辛い。最近は食事をとる回数すら減っていたが、食べないわけにもいかない。 気が進まないながらも俺は厨房へと向かう。 すると、その途中で食事をしている魔理沙が目に入った。食が進まないのか、箸はまったくと言っていいほど動いていない。 魔理沙も俺と同じ気持ちなら……。そんな風に考えるが、やはり行動には移すことが出来ない。 自分の愚かさに溜息をつきつつ、俺は厨房で自分の食事を作った。 作った料理は、玉子焼き。 玉子焼きを含むいくつかの料理を盆に載せ、俺は食卓に向かった。食卓では、未だに魔理沙が食事を続けている。 気まずいものを感じながらも、向かい合わせに食卓に着く。 『げ』 俺は心の中で舌打ちをした。よりによって、魔理沙が食べているのも玉子焼きだったのだ。 だが、後に退くわけにはいかない。俺は手を合わせ、黙々と食事を始める。 何だか魔理沙が俺をチラチラと見ている気がする。言いたいことがあるならさっさと言えよ。……俺。 俺が聞き取れるぎりぎりの小さな声で、魔理沙はぼそりと言った。 「……旨いな」 ああ、そうかい。そりゃ魔理沙さんのお作り遊ばした甘ーい甘い玉子焼きは美味しかろうよ。俺は腹が立った。 怒りを感じつつ、俺は自分の玉子焼きを乱暴に口に運ぶ。旨いさ、ああ美味しいですとも。 そして、魔理沙は最後の一切れになった自分の玉子焼きにゆっくりと箸を伸ばした。 ……くそっ! 俺は素早く箸を伸ばし、魔理沙の玉子焼きを奪い取った。そして、一気に口に放り込んで咀嚼する。 唖然としている魔理沙の前で、俺は玉子焼きを飲み込んだ。 「あー、旨い! 甘い玉子焼きも旨いじゃねえか、こんちくしょう! ……って、あれ? しょっぱい!?」 そう、魔理沙の食べている玉子焼きはしょっぱかったのだ。 顔を伏せながら、魔理沙は言った。 「……だから言ったろ。旨いな、って」 「魔理沙……」 俺は自分の作った玉子焼きを箸で摘む。そして、それを魔理沙の眼前に突き出した。 「魔理沙、口開けろ」 訝りながらも魔理沙は口を開けた。俺はその口内に玉子焼きを放り込む。咀嚼し、飲み込む魔理沙。 「……甘い」 「……だから言ったろ。旨いな、って」 しばしの沈黙。そして、俺たちは同時に笑った。 俺は魔理沙の気持ちが手にとるように分かった。つまらない意地を張っていたのがバカらしくなったのだ。 「いや、甘い玉子焼きも旨いな! 魔理沙が作ったからかもしれないけどな!」 「しょっぱい玉子焼きも悪くないぜ。……お前が作ったからかもしれないけど」 どちらからも謝罪の言葉は出ない。そんなものはなくても通じ合っているから。 甘いのも存外悪くはない。これからは両方作ろうか。 甘いのもしょっぱいのも、俺と魔理沙の人生には必要だろうから。 21スレ目 590-591 ─────────────────────────────────────────────────────────── 何故そうなったのかわからない。 「どういう風の吹き回しかしら?」 「さぁ」 ありのままのことを話そう 「魔理沙がメイド服を着ている」 「パチュリーが「本を返さなきゃ呪い解かないって言ってたぜ」 話によれば、魔理沙が紅魔館へ本を狩りに行ったとき、出された飲み物を飲んだら体が動かなくなって その隙にパチュリーや妖精メイドの手で強制的に着替えさせられたらしい。 着替えても気がつけばメイド服に着替えてしまうらしい。 うん、パチュリーGJ。 「自業自得ね、ってか窃盗はれっきとした犯罪で・・」 「返す意思はあるぜ」 「嘘つけ、外の世界じゃ窃盗を繰り返すことは「病気」って言われてるんだぜ?」 「ひどいぜ」 「で?なんで私のところに来たの?」 「霊夢の力で何とかならないか?」 「なるわけ無いでしょ」 「ちぇー」 「まぁまぁ、ちゃんと本を返せば解いてくれるんだろ」 「ああ、らしいな」 「返そう」 「いやだ」 ごん! 「叩くぞ」 「いてて・・・叩いてから言うなよ・・」 「だったら書き写して写本作ればいいでしょ」 「めんどくさいぜ」 「まったく・・・でもメイド服姿も可愛いからな・・このままでもいいか?」 「え?」 「パチュリーには悪いけどね・・・メイド服似合っているぜ」 「ほ・・本当か?」 「ああ、これで「ご主人様何なりとご命令を」といったら最高だな」 「ご主人様、何なりとご命令を」 「パチュリーに本を返してきなさい」 「やっぱそうなるか?」 「ああ」 結局、魔理沙は本を返したらしい。 で、呪いは解いてもらったらしいのだが、メイド服はそのまま貰ったらしい。 「今日から私は○○のメイドだ、何でも言ってくれ・・主に夜伽とか夜伽とか・・」 「じゃあ境内の掃除お願いね」 「私は○○のメイドだぜ?」 「じゃあ境内の掃除お願い」 「ひどいぜ・・」 21スレ目 701 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「ということで、魔理沙結婚してくれ」 「なにが『ということで』だ。鼻血撒き散らして悶えながら言っても 全然うれしくないんだぜ…。もうすこし、こう雰囲気をだな……」 「わかった、わかった。……魔理沙結婚しよう」 「切り替えの速さは随一だな。指輪を準備していたってことは決めて いたのか?」 「もちろんだ。今日はお前に『渡すぞ!』という心持ちでここにき た。いささか予想外の展開だったが」 「……」 「お前の気持ちを聞かせてほしい」 「そこまでストレートに言われて、指輪まで用意されたら断るわけに はいかないだろ。もちろんOKだぜ!むしろお前しかだめだぜ!」 「それならば遠慮なく――ガバッ」 「ちょっ!?いきなりか」 「あんたらここが神社だってこと忘れてない?」 『……』 21スレ目 706 ─────────────────────────────────────────────────────────── 幻想郷に来て随分と経ってしまうが、住み込めば何だかんだいって何とか なってしまうのは良いことであり、立派な利点であると思う。 眠くなるような春を過ごして魔理沙と出会い、飛び立てるような夏を乗り越えては 落ち佇む秋にすとんと落ち、やがては冬に抱かれる。季節は変われど、変わらないことが 一つ。 「俺、あの娘に告白するんだ!」 たったそれだけだったが、それ故に重要だった。魔理沙はいつもいつも「そうかそうか」 と適当に頷いたり、「まあ、頑張れ」と軽く流したりと、逆にそのアバウトさが ありがたかった。相談を持ち込めるほど、これといったプランも考えていなかったし。 そうして、意中のあの人と何度か話した、弾幕ごっこに巻き込まれたりもしたが 何とか生き残った。雑談をして笑わせたり、時には失敗したこともあったが、けして 赤の他人ではなかったはずなのだ。だから、 「俺、あなたのことが好きです」 と呟いた時は、恥ずかしくも「やった」と先走った。 「ごめんなさい。私には、好きな人がいるんです。本当にごめんなさい」 だからこそ、「返事をくださり、ありがとうございました」と誤魔化すほど ダメになっていた。 意中の人と別れたところで、雨が降った。こりゃあ実にありがたいと思って 走り回った、人気の無いところで笑って踊ったりもした。泣いてなんかいないと 意識したが、その時点であれなのだろう。 疲れたので、草むらの上に座った。よかった、あの人は真髄に応えてくれた、それが ひどく嬉しい、 ばさりと音がした。何事かと思えば、星柄の傘を差し向けられていた 「何をやっているんだ、お前は。風邪を引くぜ、そのまま死ぬ気か」 雨でよく見えなかったが、誰かはすぐに分かった。 「それだけは駄目だ、お前は大切な友人、いや、人なんだからな」 ため息をつかれて、 「カッコ良かったぜ、お前。さあ、今度は私が頑張る番だ」 それだけを言い、にかりと笑った。 21スレ目 734 ─────────────────────────────────────────────────────────── 日も沈みかけた頃、俺は自宅への道を急いでいた。 夜は妖怪が出て危ないからというのもあるが、今日は面白いものを見たから余計に足も弾む 「ただいま」 「おかえり○○。今日は早かったな」 扉を開けると、案の定魔理沙が当たり前のような顔をして寛いでいた。もはや見慣れた光景である。 脱いだコートをハンガーに掛けながら背中越しに返事を返す。 「ああ、さっき面白いものを見たからな」 「面白いことってなんだよ。詳しく話せ」 「いやぁ、今日村外れを歩いていたらな、たまたま見ちゃったんだよ」 「何をだ?」 そう言って身を乗り出してくる魔理沙。その隣に腰を降ろし、魔理沙の額を指でくいっと突きながら言ってやった。 「お前とアリスの恋人さんが話してる所をさ」 「へっ!? ま、待ってくれ○○! それは誤解だわわ私はただあいつの――」 言った途端に真っ青になって慌て始めた魔理沙。それをまあまあと手で制して。 「安心しろ。浮気だとは思っちゃいないさ。あいつの相談を受けていたんだろ?」 「そ、そうだぜ。焦らせるなよなまったく」 ほっとした顔で悪態をついてくる魔理沙。誤解された訳では無いとわかって安心したのだろう。 しかし俺はこの油断を逃さなかった。 「でも良い事を聞かせてもらったよ。『押しても駄目ならもっと押せ、それでも駄目ならもっと押せ』だっけ?」 「なっ……! 聞いてたのか!?」 不意を突かれて慌てる魔理沙に、とびっきりのにやにや笑いを付けて言ってやる。 「そうかそうか。お前にとって『差出人の書いてないラブレター』は押してるうちに入るのか」 「わーっ!! それはもう忘れろー!!」 「そんでもって押し倒すってのは俺の50m後を毎日尾行したことか?」 「知らん!! そんなこと私は知らない!!!」 耳まで真っ赤に染めて恥ずかしがっていたが、とうとう顔を炬燵布団にうずめてしまった。 「ぅぅ……あの時はどうかしてたんだ……あれは本来の私じゃないんだ……」 というか声も若干涙声になっていた。すこしやり過ぎたかな。 仕方がない。未だ突っ伏したままの魔理沙をそっと抱き寄せ、耳元で囁いた。 「でも、あの魔理沙も俺を好きなんだと分かった時は嬉しかったんだぜ?」 「……」 「まさか相思相愛だと思ってなかったから、もしあの時ラブレターを送られなかったら、一生お前に気持ちを伝えなかったかも知れない」 「……本当に?」 「ああ、本当さ。臆病で慎重だったからな、あの頃は」 「だから、あのときはありがとう。魔理沙」 ようやく顔を上げた魔理沙の、前髪を優しく梳いてやる。頬にはまだ少し朱が残っていたが、大分普段の調子を取り戻したようだ。 その証拠に 「それじゃあ私達が恋人になれたのは私の押しおかげだな。感謝しろ」 なんて軽口まで言い出した。 生意気な小娘の額をぺしっと打って、「馬鹿め。あれは押しの内に入らねえよ」と言い返すと 「うう……○○は意地悪だ……」 とわざとらしく胸に顔をうずめてきたが、すぐに堪え切れなくなったのかくつくつと笑い出し、 「くく、ふふふふふ!」 「くふっ、あはははっ!」 やがて二人で大爆笑していた。 「――はははは、はぁ……はぁ……一体なにしてんだろな、俺ら」 「全くだ。とんだ時間の無駄だぜ」 「いつの間にかこんな時間か。そろそろ晩飯つくるらないと」 「今日は私が作る。あ、でもその前に――」 ちゅっ 「じゃあな。とびっきりの料理を作ってやるから楽しみにしてろよ」 そう言って台所に駆けて行く魔理沙の頬はさっきと同じくらい、いやそれ以上に赤く染まっていた。 「……デザートは食後だっつうの」 料理ができるまでに、この頬を元に戻すのは大変そうだ。 21スレ目 963 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「なあ、お日様の香りって確かダnモガッ!?」 「しっ! そういう事は思っても言ったらダメだ それに、あれは単に 36の発想が単純なだけだろ」 「……○○の方が酷い事言ってないか ところで私はどんな香りがするんだ?」 「魔理沙の香りかぁ。そうだな、茸の胞子のにお……ちょっ!待て冗談だ! だからそんな涙ぐんで落ち込まないで!」 「じゃあ本当はどんな匂いなんだよ……」 「(グイッ)すぅ……。うん、女の子らしい甘い薫りがするな」 「なっ……!! お、お世辞言っても何も出ないぜ」 「お世話じゃないさ。その証拠に魔理沙の薫りならいつまでも嗅いでられるぞ」 「へっ? って馬鹿どこ嗅いでんだ! あっそこは駄目ひゃあっ!」 23スレ目 37 ─────────────────────────────────────────────────────────── その日魔理沙から伝えられた頼み事は、普段の突拍子もないお願いとは違う、 激しく素っ気無い内容だった 魔理沙『次の休みは体を貸してもらおう』 俺「どのようなご用件で?」 魔理沙『それはひみつなんだぜ』 俺「りょうかいなんだぜ」 妙な迫力に負けて、力仕事やらされるかもとガクブルしながら 返事した俺をよそに、休み当日の早朝、 異変明けの竹林から真っ直ぐ俺の家に来た魔理沙は、 ぽやぽやした顔で「やくそく、やくそく」と嬉しそうに呟きながら 俺をベッドに引っ張り込み、そのまましがみ付いて 幸せそうに眠ったのでした 23スレ目 136 ─────────────────────────────────────────────────────────── バレンタインに魔理沙からチョコもらったのはいいが、 「ホワイトデーは、3倍返しが基本らしいじゃないか。 乙女の気持ちの3倍なんだ、物なんかじゃ返しきれないぜ?」 って、言われたんだが……一体何で返したらいいのやら……。 ちょっと霖之助さんに相談してくるか。 23スレ目 373 ─────────────────────────────────────────────────────────── 魔理沙に不意打ちでキスしたらどうなるか、気になったので早速実行してみた 「魔理沙」 「どうしtんんっ!?」 振り向くと同時に抱きしめて唇を奪う。魔理沙は眼を大きく見開いて何が起きたか理解できない様子 小さい黒目が目まぐるしく動いているのがかわいらしい。あ、目が合った 「な、なにすんだよっ!!!!!」 「うわっ」 状況を理解した魔理沙にいきなり突き飛ばされた しかももんどりうって椅子に思いっきり頭ぶつけた 「痛ってぇ……何ってキスしたんだが」 「きっ……キスするにしてももっと雰囲気とかあるだろ! いきなりされたら私だって……その……心の準備とか……」 「いやぁ、不意打ちでキスしたら魔理沙がどんな反応するかながっ!?」 言いながら立ち上がろうとしたら急に視界が横に流れた 自分が倒れたと気づいたのは床に転がった後 「○○っ! 大丈夫か!?」 「あ……れ……? 立ち上がれない……?」 「ちょっと見せてみろ……うわ、瘤になってるぞ。急いで冷やさないと」 慌てたように台所に走っていく魔理沙 と、すぐに氷嚢を持って帰ってきた 「ほら、これで冷やしておけ」 そう言って俺の頭に氷嚢を当ててくる 一瞬ズキリと痛んだが、すぐに熱を奪われる心地よさにかわる しかし、いくら心地よいと言っても冷たいものは冷たいわけで 「魔理沙、冷たすぎる」 「少しは我慢しろ。冷やさないと大変なことになるぞ」 「せめて頭の反対側ぐらい温めてくれよ。具体的には膝枕で」 「なっ……! 何馬鹿なこと言ってんだよ!なんで私がひ、膝枕を――」 「魔理沙が突き飛ばさなければこんなことにはならなかったんだけどなー」 「そ、それはお前がいきなりキスなんかするから……!」 「ああ、床と氷嚢の両側から冷やされるのは寒いなぁ。このまま凍死しちゃうかもなぁ」 「そんな、この程度で凍死するわけが――」 「寂しいなぁ、たった一人の恋人に膝枕もしてもらえず死んじゃうのか。こんなことならもっと人生楽しんでおけば……」 「ああもうわかったよ!! 膝枕すればいいんだろ!!」 振り向いて見上げると、顔を真っ赤にした魔理沙が顔のすぐ横にすとんと座るところだった 「膝枕してくれるの?」 「おまえがやれって言ったんだろ!やらなくてもいいならやらなくてもいいん――」 「んじゃ遠慮なく」 言い終わる前にぽふっと音をたてて魔理沙の膝の上に移動する 打ち付けた後頭部には氷嚢が置いてあるので、当然うつ伏せになるわけで やわらかい感触と共にふわっとした香りが鼻腔いっぱいに広がった 「んー魔理沙の匂いがする」 「ちょっ!何やってんだこの変態!」 傷つくなぁ…… 「だって魔理沙いい匂いするんだもん。なんというか……女の子の薫り?」 「う、うるさい! すこし黙ってろ!」 黙ることにする そうすると、魔理沙の荒い息使いとか、魔理沙の心臓がドクドク脈打っている音が聞こえてきた その音をもっとよく聞こうと魔理沙のお腹にぎゅっと耳を押し付ける。びくっと震えた気がするが気にしない しばらくすると、魔理沙も落ち着いてきたのか脈もゆっくりしたものになり、呼吸と共に上下する腹部の動きも一定のリズムを刻み始める 「魔理沙」 「な、なんだよ」 「お前に膝枕されてたら眠くなってきた。というわけで寝る」 「へ? え、ちょっとまてまだ――」 まだ何か言っている魔理沙の声を子守唄に 俺は太ももに顔をうずめたまま意識を手放した。 23スレ目 909 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「いい湯だな」 「ああ、高いのを買ったからな」 今日はいい風呂の日ということで、俺と魔理沙は博霊神社の温泉に来ている 俺と魔理沙の間にはお猪口と徳利を載せたお盆が浮かんでいる 「酒の話じゃねえよ。お前ちょっと飲み過ぎじゃないか?」 「そんなことないぜ。私は酒に強いんだ」 「真っ赤な顔で言われても説得力がないな。風呂で温まってるとアルコールが回るのも早いんだから抑え気味にしとけ」 「分かったよ。なるべくそうする」 それからしばらくの間、二人でちびちびと飲みながら何を喋るでもなくゆっくりとした時間を過ごす 「なあ○○。もう少しそっちに寄っていいか?」 徳利が空になった頃魔理沙が尋ねてきた 普段なら聞きもせずに飛び付いてくるのに今回わざわざ尋ねてくるのはお互い裸だからだろうか。 「駄目なわけないだろ。魔理沙ならいつでも大歓迎さ」 「ん……ありがと」 身を寄せてきた魔理沙はそのまま腕を絡ませ、更にこてんと肩に頭を乗せてくる 空いている方の手でそっと頭を撫でてやる。濡れた髪は普段にも増して艶やかに見える 「○○……」 「どうした?」 「キス……して」 「……酔ってるか?」 「そんなことどうでもいいじゃないか。駄目?」 ああもう! そんな潤んだ瞳に見つめられて断れる訳ないだろ! 腕を魔理沙の腰に回して抱き寄せ、もう一方の手で顔を上向かせてぐいっと唇を押しつけた 後ろで茂みがガサリと揺れたが当面見なかったことにしよう 24スレ目 148 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「魔理沙ー、いるかー?」 「おう、いるぜ。どうしたんだ○○?」 「抱きしめにきた」ガバッ 「いいいいいいきなりどうしたんだ○○!?普段はこういうことしないのに」 「いや、お前が前にキスしないかって言ったから、ハグしにきた」 「どういう理屈だよ…」 「キスの方が良かったか?」 「あ、いや、その……うん」 そこまでよ!まではいかなかったものの部屋のなかは砂糖だらけ オマケに文屋にネタにまでされたけど気にしない 好きな人と一緒にいられるのだから 24スレ目 760 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「いい天気だ。なぁ魔理沙?」 「そうだな、○○。それにここには私たちだけ。いい天気、いい景色を独占だぜ」 「そうだなぁ・・・‥眠くなってきたな…ふぁ」 「お、おい。寝るなよ?」 「魔理沙ぁ、背中借りるよー」 そういうと○○は魔理沙と背中合わせになり眠りはじめた 「ちょ!?まて、寝るな……ってもう寝てる」 「Zzz……まりさぁ…まりさぁ…Zzz」 「! 私の夢を見ているのか!?」 「んむぅ…まりさぁ…かわいいよぅ…すきだぁ…zzz」 「!!!……回りに射命丸の気配はないな………よいしょっと。 それにしてもこいつの寝顔かわいいな」 ○○の頭を足の上におき、じっと寝顔を見つめる魔理沙 一方の○○はなんとも幸せそうな顔をしながら時々寝言を言っている 「油断しすぎだぜ……襲ってもいいのか?いやまて、外でそれはまずい。 しかしホントいい天気だ。私も眠くなってきたぜ…ふぁ」 しだいに魔理沙も睡魔に負け眠りについた。前かがみに 後日、文々。新聞には○○と魔理沙のキスシーンらしき写真が掲載され その日に妖怪の山からやたらとバカでかい光線が発射された 24スレ目 771 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「――よっと、ここなら見えるかな」 魔理沙は箒から降り、地面に足をついた。 互いに想いを伝えあった○○。外来人の彼の身体を、魔法の森の瘴気は確実に蝕んでいた。 永琳の診断と紫の伝手で、一度外の世界に戻って療養することになった○○は、今日博麗神社から外の世界に出る。 魔理沙は、見送りに行かなかった。行けなかったのだ。 「ちゃんと帰ってくるから」 と○○は言ったけれど、それでもきっと泣いてすがりついてしまう。 ○○の身体をきちんと治すためには、止めてはいけないのに。 上を向く。こぼれずにとどまった涙で、にじんだ青空が見えた。 空に向けて、八卦炉を構える。 (……○○) 想いを込めて、魔理沙はマスタースパークを放った。 (見てるか、○○。これが私の恋心だぜ) 光の柱は、きっと博麗神社からも見えているだろう。 (必ず、帰ってこいよ) 表面張力に耐え切れなくなった涙が、一筋頬を伝った。 元ネタは、昔つべで聞いた某曲の東方替え歌から。○○の位置には本来魅魔様が入るけれど、 ある意味では本来の歌詞より涙を誘うシチュだと個人的に思ったので、イチャスレ変換してここへ。 25スレ目 68 ─────────────────────────────────────────────────────────── 魔理沙遅いなぁ。 そう言えば向こうに居る金髪のポニテにキャミソールとミニの女の子、結構可愛いな……でも誰かに似てるような。 ……って見てたらこっち来たぞ? 「……あの……?」 「馬鹿、私だよ」 「魔理沙!?」 今の娘、魔理沙だったのか……気付けなかった。 「見た瞬間に気付いてくれよ、張りきってオシャレした私が馬鹿みたいじゃないか」 「普段のイメージと全然違うから気づけなかったよ……」 「それは私にはこんな格好似合わないって意味か?」 やば、怒ってる。 「違うよ! むしろ物凄く似合ってる。 それに魔理沙のイメージが凄くよい方向に変わったかも」 「今までどういうイメージだったのかは聞かないが……。 まぁ、気に入ってくれてるようでよし」 「うん、凄く可愛くて気に入った。 惚れ直したよ」 あ、魔理沙顔赤くなった。 そして誤魔化すために咳払いする。 「んじゃ、メシでも食おうぜ。 あ、○○のオゴリだからな」 「なんで!?」 「気づかなかった罰だ。 昼飯ひとつでチャラなんだから安いもんだろ」 「仕方ないか……」 「他の奴にばれないように口調も変えてみるかな。 ……うふふ、それじゃ行きましょっ、○○」 25スレ目 105 ─────────────────────────────────────────────────────────── 夜になると急に浴衣姿の魔理沙が尋ねてきて、近所の川まで連れ出された。 そういえば今日は七夕だったっけ。 橋の欄干に2人してもたれかかり空を見上げる。 世界を二分するかのような壮大な天の川、聞こえるのは川のせせらぎと蟲の声だけ。 まるで別世界にきたみたいだ。 「知ってるか? 天の川は愛する2人を分かつ哀しみの川なんだぜ」 「織姫と彦星? とてもロマンチックな話だよね」 「話を三途の川に置き換えたら、お盆が1年で1回だけ出会えるイベントってことになるのかね」 「似たような話はどこでもあるもんだね」 「なあ、2人でアホ面晒して星空を見上げるよりも、もっと大事なイベントがあるとは思わないか?」 「何かあったっけ?」 「……」 「ああ浴衣がとても綺麗だね! だから無言でミニ八卦炉を構えるのは止めようね!!」 「そうじゃなくて。まったく気の利かない奴だぜ……お?」 「どうしたの?」 「下を見てみろよ」 俺は言われた通りに欄干から下を覗き込む。 静かに流れる水面には、天の川を背景にして橋の上で寄り添う2人の姿が映りこんでいた。 「さしずめ今の私達は再会した恋人同士ってね、なかなかロマンチックじゃないか」 「うん、とても絵になってるね」 「鈍感なお前に期待したのが間違いだったよ……」 「……?」 「はぁ、こうなったらストレートにいくか……いいか、一回だけしか言わないぞ……」 「キス、して……」 25スレ目 264 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「○、○○ぅ」 「どうしたんだ魔理沙!?そんな今にも泣きそうな顔して!何かあったのか!?」 「○○は私のこと嫌いになっちゃうの?」 「へ?なんで俺がお前を嫌いになるんだ?」 「だって、この前『小さい胸の方が好きだ』って言ってたから。だから私の胸がヒック…大きくなったらヒック、嫌われ……うわぁぁぁん○○!!わたしのこと嫌いにならないでえええ!!お願いだからずっと側にいてえええ!もう、もう独りは嫌なんだよぉぉぉ!!」 「おい魔理沙落ち着け!」 「嫌ぁ!絶対離さな――」 ぎゅっ 「?!」 「落ち着いたか?ちゃんと俺の話聞こえてるか?聞こえてたら一回頷いて」 「よろしい。お前に言いたいことが2つある。第1に、俺が魔理沙を嫌いになるわけがないってことだ。そんなことは絶対にありえない」 「でも、小さい胸が好きだって――」 「それだよ。第2に、俺は小さい胸が好きなんじゃない。お前の胸が好きなんだ」 「じゃあ、私の胸が大きくなっても……」 「何度も言わせるな。俺が好きなのは胸の大きさじゃない。常に最新の魔理沙が大好きだ」 「じゃ、じゃあずっと私を好きでいてくれるの?」 「ああ」 「ずっと側にいてくれるの?」 「ああ」 「私を独りぼっちにしない?」 「ああ!」 「○、○○ぅ!!!」 「おい、また泣くのかよ……まあ、今度のは仕方ないか」 結局、泣き付かれた魔理沙はそのまま寝てしまった 手を放してくれなかったのでその日は何もできなかった。 後日談 「○○!見てみろ!」 「今度はどうしブッ!」 「私が○○を想う強さと胸の大きさが比例したんだな、Gカップはあるぜ。おっと、乙女の胸に気安く触っちゃダメだぜ☆」 「……」イラッ プスッ パァン! 「……」 「……」 「……右の風船も割ろうか?」 「……遠慮しとくぜ」 25スレ目 545 ─────────────────────────────────────────────────────────── ○○「なぁ魔理沙」 魔理沙「断るぜ」 ○○「無視して言うが、浴衣にトンガリ帽子はどうよ?」 魔理沙「だから断ると言っているぜ。これはわたしが魔女である証だ!わたしの魂だ!」 ○○「ま、確かにそのままでも充分カワイイけどね」 魔理沙「む、そりゃ含みが有る言い方だな」 ○○「風情と情緒を代償に奇抜さと斬新さを得たとだけ言っておく」 魔理沙「む~~………」 ○○「ちなみに、こちらにエプロンドレスと浴衣を感性に任せて合成した外界流ミニ浴衣がございます。 どうせやるなら行き着く所まで行ってしまうのも一つの手かと」 魔理沙「ハァ……わかったよ、ごまかされてる気がするがそれにするぜ」 25スレ目 723 ─────────────────────────────────────────────────────────── 月見と言ったらお月見団子だろ というわけで魔理沙と二人でお月見団子を作ってみた 小さくてきれいな丸型になのが魔理沙が作った団子 大きくていびつなのが俺が作った団子 団子の山を二つ並べると、その差は歴然としていた 魔理沙の作った団子はつやつやしてて美味しいな、と言ったら ○○の作った団子は食べ応えがあって美味しいぜ、と返ってきた 肌寒くなってきた夜空も、お互いの体温をより感じられるなら悪くはないな、と 肩に寄り添う頭を撫でながら思った 25スレ目 932 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「まさかあんたが結婚とはねぇ」 「なんだ、そんなに意外か?」 「意外よ。物凄く」 ここは魔法の森の人形館、つまりアリス亭。 「魔理沙みたいな奇特な子に結婚申し込むあの人は相当奇特ね」 「おいおい、私は普通だぜ?」 魔理沙とアリスは紅茶を啜りながら何気ない会話を交わしていた。 「……あとあいつへの悪口は許さないぜ」 「あら、冗談よ?」 「そうでなかったらこの家全部マスタースパークで消し飛ばすところだぜ」 「あなたが奇特、って所はわりかし冗談でもないけど」 「なんだと?」 軽く睨む魔理沙の視線をアリスは軽く受け流し、作り置きのクッキーに手を伸ばす。 むぅ、と魔理沙は一回唸ったあと睨むのをやめて自分もクッキーに手を伸ばした。 「魔理沙は」 「ん?」 「緊張しないの?」 「なにがだぜ」 「結婚よ」 魔理沙はアリスの問い掛けに少しだけ考えた。 「……うん、式は緊張するかもな」 「式だけ?」 「あいつとの生活自体は結婚してようがしてまいが変わらないからな」 「そういうものなの?」 「私はそう、ってだけで他人に当てはまるかどうかはわからないぜ」 「ふぅん……」 またクッキーに手を伸ばす二人。 少しだけの沈黙。 魔理沙が口の中に残っているクッキーを紅茶で流したとき、アリスが口を開いた。 「……ちょっと早いけどね」 「ん?」 「結婚祝い、作ったのよ」 「本当か?」 「本当よ。ちょっと待ってて」 アリスはタンスの一番下の段から大きな紙袋と、小さな紙袋を一つづつ取り出してテーブルの上に置いた。 「はい」 「早速開けていいか?」 「いいわよ」 「じゃあこっちの大きい方から開けるぜ」 「蝮とか百足とか毒蜘蛛入っていても知らないわよ?」 アリスの軽い皮肉を無視して魔理沙は袋の中身を確認した。 二つ、大きくYesと書かれた枕が入っていた。 「あはは、これイエスノー枕って奴か? 夜の意思表示が出来るって……い……う……」 「どうしたの?」 「なぁ、アリス? 何で裏面もイエスなんだぜ?」 「あら、ノーにしたい日なんてあるのかしら?」 「い、いや、確かに無いが……で、でもこれじゃあイエスイエス枕じゃないか!?」 「問題ないじゃない」 「いや、まぁそうなんだが……って何言わせてくれてるんだ! と、とにかく有り難く頂戴するぜ! 小さい方も開けるからな!」 「はいはい、どうぞ」 アリスの微笑に顔を真っ赤にしながら小さい紙袋を開けていく魔理沙。 「全く……これは人形?」 その人形は、魔理沙と彼ににとてもよく似ていた。 「どうかしら、かなりうまく作れたと思うんだけど」 「……あぁ」 魔理沙から返ってきたのは生返事。 でもアリスは怒らない。 何故なら、魔理沙が自分の作った人形に見惚れてくれているから。 魔理沙が二人の人形の手を繋がせたり、背中合わせにしていたりしたから。 「……アリス」 「うん」 「ありがとう」 「……改まって言われると何か照れるわね」 「……帰るぜ。はやくあいつにも見せてやりたい」 「わかったわ、またね」 「ああ」 玄関に立て掛けてあった箒を手にとり、ふわりと浮き上がる魔理沙。 そして飛び立とうとした時、 「魔理沙!」 「ん?」 「言ってなかった。……結婚おめでとう」 「……ありがとう」 帽子の鍔で表情を隠した魔理沙は、そのまま大空に向かって加速した。 25スレ目 936 ─────────────────────────────────────────────────────────── ○「魔理沙、わかってるな」 魔「ああ、わかってる」 さわさわ ○「これ以上はヤバいぞ」 魔「わかってる。私だって蒐集物をおじゃんにはしたくない」 なでなで 魔「んっ……でもこれぐらいなら」スリスリ ○「おい馬鹿…!膝の上に座るだけでも危ないのにそんなことしたら……!」 カサッ ○「……なんか崩れ落ちたぞ」 魔「私と蒐集品……どっちが大事?」 くそっ……そんな切なげな目で見上げられたら応えないわけにはいかないじゃないかっ……! ○「悪いのはお前だからなっ――」 魔「んんっ!……ちゅ……はふぅ……」 ○「……ぷはっ。お前が一番大事に決まってるだろ」 魔「はぁ……はぁ……ばか」 ぎゅっ 26スレ目 183 ─────────────────────────────────────────────────────────── いくらトシを食っても、時折、一人で眠ることが怖いことがある。 特に電気があまり発達していない幻想郷は、暗くなると中々どうして明かりを確保しにくい。 「ああ、しまった。寝る前だから盛り上がるだろうと思って、怖い本を読んでしまったのは失敗だった」 そういうことだった。 無理矢理眠ろうとすれば寝られるのが人間の便利なところなのだが、割り切れるほど強くも無い。 「よう、お邪魔するぜ」 「うわッ、魔理沙か」 「何故に驚くのかが理解できないな。いつものことじゃないか」 ノックもしないのはどうなんだ、と反論したい。 だが、人が増えるのは都合が良かった。 「眠るところなのか?」 「こんな時間だしな」 「そうか、わかったぜ」 そうして、魔理沙が鞄から寝巻きを取り出す。へえ、と小さく頷き、 「え?」 「だから、一緒に寝るんだろ?」 「なんでそんな話になったのかが分からない。理解させてくれ」 「別に赤の他人と眠るわけじゃないんだから構わないぜ」 寝巻きにパッパと着替え、そのまま布団の中に入り込んでくる。 「……なんでここに来た」 「今日は一人で眠れる気分じゃなかったから来たんだぜ」 まあいいや、と思う。人の温かみがあるだけで、こんなにも違う。 「じゃあ、おやすみ」 「ああ、おやすみ――しかし、まいったな」 なにが。表情でそう質問する。 「やっぱり、好きな人と眠る方が気持ちがいいな」 ああ、 それなら、いいや。そうして、眠ることにした。 「一緒にいさせてやるからな」 魔理沙が手のひらを優しく握り締めてきたが、それでもよかった。 26スレ目 525 ─────────────────────────────────────────────────────────── 魔理沙が「白玉楼は12時以降は全員就寝か……」とぶつぶつ呟きながら良からぬ事を考えていたので 背後から抱き締めて耳元で 「おとなしく一緒に寝るか、一悶着あった後に無理矢理抱き枕にされるか、どっちか選べ」 って囁いてみたんだ。そうしたら 「む、無理矢理抱き枕が……いい///」 魔理沙さんそれもう無理矢理じゃない 26スレ目 621 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「○○いた~。といっくおあとひーと」 仮装パーティーと言う名の宴会が始まって早数時間 自称宴会マスターこと魔理沙は開始早々から酒瓶を片っ端から空けた挙げ句、呂律も回らない状態になって戻ってきた 魔理沙は黒を基調とした背中に羽と尻尾の付いた悪魔の仮装をしていた……はずなのだが どこから拾って来たのか頭にはジャックオランタンの帽子を被っていた 「何言ってるのか分からねえよ。とりあえず水を飲め」 「お菓子じゃないとだめだぜー。甘いものをくれないといたずらしちゃうぞ~」 座っている俺の膝に乗り、胸に顔をうずめてくる魔理沙。こりゃ完全に酩酊状態だな 水を飲ませる必要があるのだが、何度飲ませようとしても「甘いものじゃないとやだ」の一点張りで飲もうとしない こうなったら最後の手段を使おう。コップの水を口に含む用意をしておいて 「魔理沙、甘いものをあげるからこっち向け」 「甘いものってなんっ!?……ちゅ……こくっ……」 「……くちゅ……ん……」 肩に回した腕と頬に添えた手で逃げられないようにがっちりホールドして、魔理沙の口腔内に水を流し込む 最初は強張っていた魔理沙だが、すぐにコクコクと喉を鳴らして水を嚥下する 口に含んだ水が無くなっても、唾液すら飲もうとばかりにざらっとした舌を絡めてくる こっちも負けじと舌を絡める。魔理沙の歯の裏側をこそげとるように舌を動かすと 残っていた酒の味がじわっと舌先から伝わって来た 「ちゅ……ぷはっ。ふぁぁ……。っ…!い、いきなりなにすんだよ!」 「少しは酔いがさめたか? 顔真っ赤になってるぞ」 舌を離した後も放心状態だった魔理沙だが、回復したと思ったら顔を真っ赤にして怒り出した 「酔ってるのはお前だ!周りを見てみろ!!」 言われて辺りを見回すと…… あっけにとられている顔 顔を真っ赤にして目を逸らす顔 ニヤニヤ笑いながらこっちをみている顔 目線を下にやると、ますます顔を真っ赤にして涙目で見上げてくる魔理沙 本人としては睨んでいるつもりなんだろうけど、上目遣いでやられても迫力がない、どころか誘っているようにしか見えない 「……魔理沙」 「なんだよ」 「毒を食らわば皿までって知ってるか」 「…っ!!」 返事する間も与えずもう一度唇を塞いだ 周りからおおっという歓声がしたが気にしない。さっきより強く、さっきより深く口付け合った 翌朝、自分の取った行動の恥ずかしさにのたうち回るのは別の話 26スレ目 744 ─────────────────────────────────────────────────────────── ここは、とある魔法使いの家。その家の屋根の上で○○はボンヤリと景色を眺めていた 秋も深まって寒くなってきたが、たまにこんな暖かい日もある 今日は自分のほかにも、こうして日向ぼっこしている人がいるかもしれない そんなことを考え、起きるともなく寝るともなく、横たわっていた この家の主である恋色魔法使いは、現在研究に没頭している 一応、恋人同士であるが、このような場合も珍しくはない というと、何だか倦怠期を迎えているのかと思われそうだが、そうでもない 何も、四六時中ベタベタするだけが恋人というわけでもないだろう。 少し眩しいので目を細める。寝転がっている私の目には綺麗な青空が映っていた 所々に雲がのんびりと流れている。あたりは静かなので鳥の鳴き声や木々が風になびく音もよく聞こえるのである 「空は…青か」 ボンヤリとした頭で私は何となくそんなことを考えた 「雲は…白。葉っぱは緑。木は茶色……太陽は黄色で…」 とりとめもなくそんなことを考えていたとき、急に私の視界に影が差した ハッとして上を見ると、この家の主、霧雨 魔理沙がいつの間にかそこに立っている 「何だ、○○寝てるのか?風邪をひいても知らないんだぜ?」といって心配そうな顔をしている 「いや、大丈夫。ちょっとウトウトしていただけだよ」 私がそういうと、魔理沙は「そうか」と少し笑いながら言った。そして、おもむろに私の横に座った 「なかなか、屋根の上も気持ちがいいもんだな」といって、少し背伸びをした 風がまた優しく吹いている。魔理沙の綺麗な髪が風に吹かれてお日様にキラキラと輝いていた 何とはなしに見とれていると、「な、なんだよ。あんまり見つめないでくれ」と恥ずかしそうに帽子を目深くかぶってしまう そんな彼女を見ていると、ふと疑問がわいてきた 「魔理沙…恋は何色なんだ?」 「ふぇ?…な、急にどうしたんだ?」と真っ赤になって少しあわてている 「いや、何となくね。知らないのか?……恋色魔法使い様でも、わからないんだねぇ…」 と私がいうと、少しプライドに触れたらしく、さらに真っ赤になってこういった 「よーし、そこまでいうのなら教えたやるぜ!あ~……少し目をつぶってくれ」 言われたとおり目をつぶると、「ぜったいに目をあけるなよ?」と念を押してきた 「はいはい、わかったよ」と言いかけたとき、私の唇を魔理沙の唇が塞いできた そのまま、彼女の体を抱きしめながら、しばらくお互いの唇を重ねあっていた やがて、お互い名残惜しそうにゆっくりと唇を離すと、細い唾液の糸が光っていた 「どうだい、恋が何色かよ~くわかっただろ?」といって、少し赤くなりながら魔理沙はいった ああ、これが恋の色なんだなと私は思った。そして、答える変わりに、もう一度彼女を抱きしめたのだった え、恋は結局何色だったのかって? まあ……それは、秘密ってことd 26スレ目 757 ─────────────────────────────────────────────────────────── 人の里を歩き回ってはや数時間。ただの人間である○○と魔理沙は、休憩所で腰を下ろす。 それまで両者はずっと手を握っていて、そして今もなおそうしている。魔理沙は笑顔で、○○は やや緊張した面持ちで。 「なあ、魔理沙」 うん? と魔理沙が視線を傾けてくる。 ずっと肌と肌とが触れ合っていたからか、溜まっていた感情が爆発しただけなのか。 「おっ」 ○○は、魔理沙を抱き寄せる。そうしたくてたまらない、好きでどうしようもなかった。 「魔理沙。俺はただの人間だし、勇気もないし、能力もない。だからこそ、俺のことを好きでいてくれて 本当にありがとう」 きょとんとした表情の魔理沙だったが、やがては笑顔となり、 「なんだ、そんなことか。気にするなって、能力持ちの方が珍しいんだから」 多分、と言い加え、 「それにさ、お前はずっと私のことを見てきてくれたんだろ? なら、言うぜ」 そうして、魔理沙はいつも通りの笑顔で言うのだ。 「ずっと私だけを見ていればいいぜ」 目のゴミを取るかのような気軽さで、魔理沙は○○に小さな口付けをする。 「ずっと一緒にいてくれるんだろ?」 当たり前の回答をするはずなのに、口が動かない。何を考えているのか自分でも 全く分からなかったし、呼吸すら自然と忘れていたのかもしれない。そんなことも 把握できていなかった。 そうして数秒後に、 「ああ、当たり前じゃないか!」 言ってやった。 魔理沙は満足そうに、歯を見せながらにかりと笑っていた。 26スレ目 781 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「よし、ポッキーゲームをしようぜ」 「唐突だなー、突然だなー」 「人生そんなもんだ。さ、ポッキーがここに一本あるからやろうぜ」 「ほいほい」 しゃあないとばかりに、魔理沙から差し出されたポッキーを口に含む。 そんな○○を見て、魔理沙ときたらケラケラ笑っているのだ。 「んむう」 ポッキーゲームなんて遊びは始めてなもので、緊張してしまう。 ましてや相手は魔理沙、好きな相手も魔理沙。その魔理沙がほぼ近距離に いるのだからたまらない。 「んー」 ポッキーゲームっておっかないなぁとか思っていれば、既にポッキーの半分が 無くなっており、ぼりぼりという音とともに魔理沙が至近距離にまで突撃していた。 「!?!?!?!?」 バクつきながら○○に近づき、当たり前のように魔理沙と○○と唇とが触れ合う。しかも ちょっとした接触ではなく、深く、長く、味わうように口付けをされた。 「ん~~」 魔理沙が声を唸らせながら、その両手を○○の首に回す。 ○○も魔理沙のペースに飲まれたか、いつの間にか魔理沙の両肩を柔らかく掴んでいた。 「ポッキーゲームって楽しいな」 にっかりと、何事もなかったかのように魔理沙が笑っている。 全く、こいつは、 そんな魔理沙が好きだ。 26スレ目 862 ─────────────────────────────────────────────────────────── 145 :名前が無い程度の能力:2009/11/26(木) 01 20 37 ID koHwDvv20 炬燵に魅了されて行動範囲が狭まった魔理沙の眼前に蜜柑を差出し、 食べようと身を乗り出してくるのを見計らい徐々に引き寄せて、 蜜柑を食べたいが炬燵から出たくないというジレンマで悩む魔理沙を勢いの限り愛でたい 151 :名前が無い程度の能力:2009/11/26(木) 15 48 52 ID 5gDSVVwk0 145 やってみたらミニ八卦炉を突き付けられて「今すぐ蜜柑を渡すか黒焦げになってから渡すか選べ」と脅された しかも「反省の印として皮をむいて食べさせろ」って・・・ まあ、むき終わるのはまだかとこちらの手元をそわそわと覗きこむ様子が可愛いいから良いんだけどね はいむき終わったよ。え?食べさせるのがまだ? 『食べさせろ』ってそういう意味だったの!? 仕方ないな……ほら。あ、こら魔理沙それは蜜柑じゃなくて俺の指だ 27スレ目 145, 151 ─────────────────────────────────────────────────────────── ふむ。やってみる価値はあるな というわけで魔理沙に愛してると言ってみた 「知ってるぜ」 あれ、反応薄いな。顔真っ赤にして慌てるリアクションを期待してたんだけど 「そりゃあ、毎日毎日愛してるって言われたら流石に慣れる」 呆れたような視線を送り返してくる。そうか、同じ言葉を言われ続けたら飽きても仕方ないか 今日からは少し控えるようにするよ 「え!? あ、いやそんな意味で言ったわけじゃ――」 急に慌てはじめる魔理沙。その頭にぽんと手を乗せてくしゃくしゃと髪をかき回してやる 突然の出来事に「あ……え……」と間の抜けた声を出していたが、からかわれた事に気づいたのか顔を真っ赤にして手を振り払われた 「お前わざと言ったな!!」 はて何のことだか 「乙女心を弄んでおいて、このっ!」 うわ暴力はやめ―― すとん。と腕の中に軽い感触 思わず瞑った目を開けると、すぐ下に金色の髪と小さな体 「何度言われてもうれしいに決まってるだろ。ばか」 知ってるよ 本当?と見上げてくる魔理沙の頭をゆっくり撫でる。今度は振り払われなかった 愛してるって言う度にお前の口元がうれしそうに緩んでるんだ。わからないわけがないだろ? 「……もう一回だ」 ん? 「もう一回愛してるって言え。それで許してやる」 お安いご用で、と背中に回された腕をほどいて体を離し目線を合わせる 愛してるよ魔理沙 「……ふん」 ぷいっと後ろを向いて行ってしまった だが、その顔がさっきよりうれしそうだったのは見逃さなかった 27スレ目 375 ─────────────────────────────────────────────────────────── 魔理沙を訪ねてみればリボンでこんがらがって転がっていたという…… 「えーと……見なかったことにして立ち去るのと、記憶に焼き付くだろうけどこのまま助けるのとどっちにしようか」 「両方」 「無茶じゃね!?」 「そうだ! 目隠しで助けてくれればいい! それで万事解決だぜ!!」 「落ち着け!!」 その後何でこんがらがってたのかわからない振りして、魔理沙が自分で理由を言うまで問い詰めたい。 小一時間ほど問い詰めたい。 27スレ目 450 ─────────────────────────────────────────────────────────── 胡散臭い遺跡が見つかったから、そこに行こうと魔理沙に持ちかけられた。 勿論「危なさそうだから嫌だ」と断ったのだが、魔理沙ときたら引っ張り出してきた。こういう時は 人出が欲しい、とか言って。 そうして辿りついた場所は、幻想郷には似つかわしくない遺跡だった。極めてエジプト臭い。 アクション映画を少しかじった身からすれば、絶対的に嫌な予感がする。しかし魔理沙の足は止まらない。 「面白そうな場所だな。ここに宝が転がっていなかったら訴えられるんじゃないのか?」 「帰りてえよお」 「弱音を吐くなよ。山分けする程度の知能ならあるぜ?」 「山分けなんざいいから命をください」 そいつは出来ない相談だな、とばかりに魔理沙はすたこら。非難がましい目で見つめる、が。 そんな勇ましいひねくれ魔理沙が、○○は好きだった。 「スカラベだーッ!!」 「うわっ、なんだこれっ?」 「ッ! このっ、やめろっ!!」 魔理沙の衣服に貼りついたスカラベの一匹を、気合ではぎ取る。それを地面に投げ捨て がしがしとスカラベを踏みつける。 「悪い!」 「いいから何とかして!」 スカラベは、魔理沙のスペカでどうにかした。こんな場所でマスタースパークは着火出来ないが。 「魔理沙危ないッ!!」 魔理沙はとっさに箒を真横にし、スケルトン兵の剣を防ぐ。しかし魔理沙は細腕であり、力負けしているのだが、 「やめろーッ!!」 怖さを怒りで破壊し、スケルトン兵めがけタックル。意外とあっさりと吹き飛び、 「マジックミサイル!」 緑色の矢が発射され、スケルトン兵が粉砕される。あっけなかった。 「また助けられたな」 「いやいや」 「お前、こういうこと向いているんじゃないのか?」 「まさか」 苦笑する。でも、何だか体温が上がってきた。楽しくなってきた。 「二人同時にこのボタンを押さないと、焼かれるらしい」 と、石版には描かれてある。 「そうか」 そうして、○○はためらうことなく人差し指をボタンに向ける。 「なんだ、命はもういらないのか?」 「お前も押せ」 「へいへい。でも、何でそんなあっさりと、怖くないのか?」 確かに怖いことは怖い。 だが、ボタンを押す相手は、 「お前と一緒なら怖くない」 気取るように笑う。魔理沙はきょとんと眺めた後、 「ああ、私のことが好きなのか?」 にっこりと笑った。 「ああ」 「そうか、やっぱり私は想われていたらしい」 そうして、 あっさりとボタンを同時に押した。 28スレ目 626 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「異変解決に行かなくていいのか?」 「こんな寒いのに出かけるのは嫌だぜ」 「また霊夢に先をこされるぞ」 「手柄なんてくれてやるよ。それよりもっと強く抱きしめろ、寒い」 「はいはい」 「んっ……」 うちの魔法使いは駄目だ 28スレ目 758 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「魔理沙、これを着てくれ」 「ん」 水着だった。 「魔理沙、これを着てくれ」 「ん」 ワンピースだった。 「魔理沙、これを着てくれ」 「ん」 バニーガールだった。 「少しは照れるという風情はないのかぁ!?」 「ん? お前は私を見て喜んでくれるんだろ? なら、それでいいじゃないか」 そう言われると、その通りであるので仕方が無かった。 28スレ目 800 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「よー○○、お邪魔していたぜ」 他人の家にお行儀よく不法侵入するは、霧雨魔理沙である。 勿論これが初めてなどということはなく、手慣れた調子でこれを繰り返しているのだ。 およそ朝七時。まだ朝早く、○○が目覚める時間帯ではないことも魔理沙は知っている。 雀の声が空気に弾み、明るくなった世界に染まりきっていない冷たい空気の中で、 「まだ寝ているんだな。まあ知ってたが」 帽子をとり、そのまま○○が眠っている布団の中にもぐりこんだ。 「さて、寝るか」 ○○と向き合いながら寝転がり、自分の手を○○の手に重ねる。 「おやすみ」 そうして眠った魔理沙の顔は、随分といい笑顔だった。 28スレ目 806 ─────────────────────────────────────────────────────────── ○○「へぇ~魔理沙って料理も上手かったんだな」 魔理沙「へへっ、まぁ私も女だからな」 ○○「これなら男から引く手数多だろうな」 魔理沙「よせやい、褒めすぎだぜ」 ○○「いやいや、これなら毎日食べてても飽きないぞ」 魔理沙「……それなら、毎日作ってやろうか…? 」 ○○「からかうなよ、そういうのは未来の旦那様にやってやりな」 魔理沙「…そうだな、お前の言う通りだな」 次の日から魔理沙が弁当を作って俺のところに来るようになった。 こいつ、俺の言ったこと分かったんじゃないのかよ…。 28スレ目 857 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「出来たぁぁぁぁッ!!」 立体物が出来た、渾身の一作だ。 作業の最中は、怠惰にもなったし嫌にもなったし興奮したこともあった。しかし完成が 近づくにつれて、言いようのない高揚感と、睡眠時間をやけに気にするようになってしまったものだ。 「さて、寝よう」 喜ぶのは明日だ。今は体力が失われてしまっている。 「よお、一人で眠れないからここで寝、ん?」 脈絡のない来訪者にビビリが入るが、その本人、霧雨魔理沙も目を丸くして何かを見つめている。 視線の先は、間違いない。今完成したばかりの立体物だ。 「あ、それは、」 「お! 遂に完成したのか。いいなあ、凄く上手いじゃないか。完成品ってすこぶるたまらないよな」 魔理沙も何だかんだいってクリエイターであるから、こういうところは分かってくれているのだろう。 「少し触っていいか、少しだけ」 「ああ、構わない」 他でもない魔理沙の頼みだ。 ためらいはなかった。 「よし――よし、うん、満足だ」 「いいのかい? 凄く短かったけれど」 ああ、と魔理沙は頷き、 「お前が作ったものを最初に触るのは、私の役目だ。何といったって、お前は私のものであるし、私は お前のものなんだからな」 表情を変えず、一切こんなことを言える魔理沙は凄いと思う。もう大好きだった。 28スレ目 881 ─────────────────────────────────────────────────────────── 魔理沙は魔法の研究とかで俺が先に寝ることが結構多いんだ それで翌朝起きると俺の腕を枕にして寝てるわけ。当然魔理沙をどけて起きるなんて事できるわけ無いから 仕方なく二度寝を決め込むんだけど、そうすると次に目がさめたときに魔理沙はもう起きていて 「私より先に寝たくせに遅く起きるとはねぼすけだな」と得意げに言ってくるんだ その顔が可愛い過ぎるせいで俺はずっとねぼすけのままだ 28スレ目 913 ─────────────────────────────────────────────────────────── 魔理沙「よう、○○!」 ○○「魔理沙…その格好は…」 魔理沙「ああ、これか… 私の○○がさ…私の物のくせに浮気性だから… 取り戻そうと思って私も、強くしてもらったんだよ…」 ------弾幕ごっこ終了後------- 魔理沙「○○ーーーーーッ!」 魔理沙「○○、お前に…お前にだけは見捨てられたくないんだよ…」 魔理沙「さあ、こいよ○○!目ぇ覚ましてやるよ!」 そして魔理沙は落ちる。 (編者注:元になった 738~ 743の流れは「ブレスオブファイアⅤ」のものと思われる) 29スレ目 850 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「という訳で魔理沙。お前も能力使うの禁止な」 「嫌だぜ」 「やけにきっぱり言うな。それに普段から魔法をそれほど使ってるわけじゃないだろ?」 「だって……恋の魔法が解けてお前が私を好きじゃ無くなったら嫌なんだ……」 「……お前まさか、俺に精神干渉系の魔法かけて無理やり好きにさせてないだろうな」 「!? そ、そんなことしてない! 私はそんな卑怯なことしないぜ! 信じてくれ!!」 くすっと笑って、必死な形相の魔理沙を抱き寄せた 「冗談だよ。魔理沙はそんなことしないって、俺が一番分かってる」 「なっ…!こ、この馬鹿野郎!!」 「ごめんごめん。泣きそうな顔のお前を見たらついからかいたくなったんだ」 「このばか……。絶対許さないぜ」 「それは困るな。何でもするから許して欲しい」 「じゃあ、もう少しこのまま」 「お安い御用で」 ぎゅっ 30スレ目 225 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「へへっ、おじゃまするぜー」 「……魔理沙うちに泊まる時いつも人の布団の中に入りたがるよな」 「んー、実を言うとさ、昔香霖と一緒にこうやって眠ってたんだ。 で、懐かしくなったんだけど今更一緒に寝てくれなんて言えないだろ? だから○○なら許してくれるからこうやって一緒に眠ってるんだぜ」 「そうか……」 「そうだぜ。あ、寝てるからってヘンなことしちゃだめだぜ。胸揉むくらいなら許すけど」 「揉むほどないくせに」 「……そのうち大きくなるもん。じゃおやすみー」 (……俺、魔理沙に兄代わりにしか思われてないのかぁ。ちょっと悲しい。こっちは心臓バクバクで眠れそうにないのに) ――後日 「はぁ? 魔理沙がそんなこと言ってたのかい? 僕は一度もそんなことした覚えはないよ」 「えっ?」 「……まぁ、そのうち魔理沙もちゃんとお願いしてくると思うよ。そうか、もうそんな年になったんだな……感慨深いな」 その頃魔理沙は一人でほくそ笑んでいた。 (ふふっ、香霖には悪いけど、まだこの手は使わせてもらおう。……いつかはこんな言い訳せずに一緒に眠れるようになるといいなぁ) 30スレ目 458 ─────────────────────────────────────────────────────────── 探究心の強い魔理沙の場合、色々試してみるけど結局呼び捨てに戻る、ってのもいいな 「○○……じゃなかった。えーと、こほん……だ、ダーリン?」 「なんだいハニー」 「うあ、なんでそんなさらっと返せるんだよ。 あーだめだ、私には合わないぜ。やっぱり名前で呼ぶことにする」 なんてのを繰り返したりとか ※編者注:関係によって変化する○○への呼称、という話題で 31スレ目 863 ─────────────────────────────────────────────────────────── なんとなくそうめん食ってたけど 幻想郷じゃそうめんも簡単に食えないんじゃないかなぁとか思った 茹でるのにかまど使って汗だくになり 冷たい水確保するのに汗だくになり そうやって食べるそうめんのなんと旨いことか! と思ったら、いつの間にか家にいた魔理沙にあらかた食われていた とか 32スレ目 85 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「魔理沙、少しは片づけた方がいいよ」 「……後でやる」 「洗濯物もだいぶ溜まってるよ? ――洗濯しないでドロワを積んでおくと、ドロワタケが生えてくるよ」 「!?」 「さすがに自分の恋人がそんなことになるのは嫌だし、仕方ない、俺が……」 「い、いやいい! なんだか洗濯でもしたい気分になったし私がやる!」 「いくらなんでも自分のドロワをあいつに洗濯されるのは恥ずかしいな。 あ、でも二人で一緒に暮らすようになったら家事を分担したりして…… うん、なおさら駄目だ。嫁入り前からドロワ洗わせるなんてお嫁さん失格だぜ」 魔理沙は変なところで乙女だったりするような気がする 32スレ目 611 ─────────────────────────────────────────────────────────── 外でやるような愛情表現を幻想郷なりにやるとかもいいよね 魔理沙「ブレイジングスターを5回光らせて――」 あ・い・し・て・る 魔理沙「――のサインだぜ!」 ○○「嬉しいけど、妖精とか毛玉とか色々巻きこんでるぞー」 32スレ目 637 ─────────────────────────────────────────────────────────── さて・・・クリスマスイブだ。 ケーキよし、ワインよし、チキンよし、と。 おっと、来たな。 「おじゃまするぜ~」 いらっしゃい、準備は出来てるぞ。 「お、○○の料理はおいしいからな、楽しみだぜ」 毎回来ておきながら何を言うか。 ま、とりあえず 「「メリークリスマス!」」 32スレ目 661 ─────────────────────────────────────────────────────────── ふう、今日は暑かったぜ… 春になったと思ったらこれだもんなあ。 夜になれば肌寒いものの、もう春も半ば。 霧雨魔理沙は飛んでいた箒から降りて思った。 ふと見ると、思い人の◯◯が玄関先にいた。 「よう魔理沙。今日も遅かったな。」 「◯◯!でもこんな遅くにどうしたんだ?」 嬉しそうに声を弾ませる。◯◯もにこやかにこう言った。 「日頃お疲れの魔理沙ちゃんに腕枕でもしてあげようと思ったんだ。俺も魔理沙の近くで眠れるし、一石二鳥だろ?さ、中に入ろうぜ。」 「そりゃいいかもな。巷で流行りの腕枕かー。…て、はっ!」 「どうしたんだよ魔理沙」 (今日は森を歩き回ってすげえ汗かいたんだった…女のくせに汗臭いまま◯◯に腕枕なんてされたら…他の子はいい匂いとか言われてるのにかっこ悪いし恥ずかしいぜ…!) 「あっ、明日早いんだった!き、今日は悪いけど一人で寝たいなあ~なんて…」 「でも待ってたんだぜ?会いたかったから眠気を我慢して来たのに」 「でっでも…」 「じゃあ仕方ないからお姫様抱っこもつけてやるよ。意外と甘えん坊なんだよな魔理沙は。」 ひょい、と持ち上げる。 「きゃっ!」 普段は男言葉な魔理沙が、女の子らしい声を出す。しかも赤面付き。 「今日はやけにかわいいな!暴れると落ちちゃうぜ?さ、姫、ベッドへ…」 「◯◯のばかあー!!」 「うぐっ!?」 あわれ◯◯に右ストレートが入る。 家の中に走り去る魔理沙。 次の日から、魔理沙は体用の消臭剤の研究に入ったという。 (わたしだって、◯◯と腕枕したいんだぜ…) 33スレ目 112 ─────────────────────────────────────────────────────────── ○○「お前のリボン結構痛んでるな」 魔理沙「ああ、毎日つけてるしな」 ○○「このリボン・・・」 魔理沙「ん? 私にくれるのか、プレゼントか?」 ○○「そ、そうだ」 魔理沙「ありがとな」 ○○「ほら、結んでやるから。こっちこい」 魔理沙「こ、これでいいか」 魔理沙「どうだ似合ってるか?」 ○○「似合ってるよ」 魔理沙「なんで、ずっと顔真っ赤なんだ?」 ○○「し、知らん!」 紅魔館の図書館でのパチュさんとの会話 魔理沙「よう、また借りに来たぜ」 パチュ「盗みに来たんでしょ。前の持ってった本返しなさい」 魔理沙「また今度な」 パチュ「くっ・・・。ところであなた、リボン変えたのね」 魔理沙「○○がくれたやつだぜ。似合ってるだろ!」 パチュ「そうね」 魔理沙「○○は顔真っ赤にして結んでくれたけどな。なんでだろうな?」 パチュ「あなた魔法使いなのに『結び目の呪』を知らないの?」 魔理沙「なんだ、それ?」 パチュ「相手の意識を縛る術。相手を束縛するための魔術よ」 魔理沙「それって・・・」 パチュ「あなたがどこでもかしこでも飛んで行くから、飛んで行かないようにしたかったのね」 魔理沙「ちょっと、○○の所に行ってくるぜ」 パチュ「・・・・・・まったく・・・魔法使いのくせに知らないなんてね」 魔理沙はきっと攻撃系の術とか魔法以外は知らないと思うんだ。 いぬかみ!に目を通してたら『結び目の呪い』が出てきて、ちょっとだけ使って見たくなったんだ。 留まることのない豊作の風を縛って捕まえれるのだから、白黒の魔法使いも捕まえられない訳がないさ 33スレ目 380 ─────────────────────────────────────────────────────────── 里で目に付いた線香花火、何を思ったのか購入していた 家に帰り夕飯の支度中に居間から誰かが歩く音が聞こえてきた 夕飯の分量を一人前多くして調理続行、完成。 二人分の料理を盆に載せ居間へ戻ると案の定彼女がリラックスしたようすで座っていた 「お邪魔してるぜ」 「せめて家主に挨拶ぐらいしろよ」 「今したぜ?」 「言うと思ったよ」 「それじゃ、いただきます」 俺が作った料理を魔理沙は遠慮のかけらもなく食べ始める。 いつものことなので俺も気にせず食事を始める 食後、食器を運び終わった俺に魔理沙は満面の笑みを浮かべて昼間買った線香花火を俺へ見せてきた。はいはい、わかりましたよっと 家の前で俺と魔理沙の持った線香花火パチパチと火花を散らす。 その小さな花火に照らされた楽しそうな魔理沙の笑顔は… 33スレ目 383 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「膨大な知識の中に真実を探究する、それが魔法使いというもの ……だ、そうだ。パチュリーの受け売りだけどな」 「魔理沙はどう? 残酷でも不幸せでも、真実を追い求めるのかい? それとも真実から多少外れてでも幸せになりたい?」 「うんにゃ、どっちも違う。私の魔法は恋色だからな。 ○○、お前とずっと一緒に笑ってられるのが私の真実だ。 だから、残酷で不幸せな真実なんてものは初めっからないんだよ」 あれ、なんかどっちかというと魔理沙の方がギャルゲの主人公みたいに 33スレ目 405 ─────────────────────────────────────────────────────────── 俺の朝は、目の前で可愛らしい寝息を立てて眠る金髪の少女を揺り起こすことから始まる。 許されるならば、このまま寝顔をしっかり脳に焼き付けておきたいがそうも言ってはいられない。 「む、むぅ……うん?」 「おーい魔理沙、起床時間だぞ」 毎朝決まった時間に起こせと口うるさいクセに必ず寝起きが悪いのが彼女の特徴の一つだ。 「ぉあ……○○か。 ふわぁ……」 呑気に欠伸を一発かました彼女が、伸びをしてベッドから這い出てくるのはそれから少ししてからのことで、朝食の準備をしているタイミングである。 朝食、と言ってもバリエーションは決して豊富ではない。 今日は炊きたての白米に豆腐の味噌汁、形の悪い卵焼きに今日は少し厚めに切ったベーコンという和食に申し訳程度の洋食を加えた献立。 少し野菜が足りてないな、と自省する傍らで席に座った魔理沙はこれまたいつものように飯の催促を始める。 「○○ー、私はもう待てないんだぜー!」 「ほら、米と卵焼きはできてるから」 先に出来上がったメニューを配膳するなり、魔理沙は小さく笑った。 「どうした?」 「んー、やっぱまだ形が悪いな。 私はまぁ寛大だから目を瞑るけどな」 何を偉そうに……、と思わないでもないが、何を隠そう俺こと○○は魔理沙の家に居候という形で住まわせてもらっている。 交換条件として身の回りの世話や家事を担うことになったのだ。 「悪かったな。 でも、最初に比べればマシになったろ?」 「あれは流石の私も驚いたぜ? まさか、でろんでろんのバナナの皮みたいな物体が卵焼きだって言うんだからな」 最初の日、彼女のリクエストに応える形で初めて挑んだ卵焼きは見るも無残な見た目となったのは良い思い出である……と信じたい。 まさかあれほどに巻くのが難しいとは思っていなかったことで、かつて母が作ってくれたキレイに巻かれた卵焼きが如何に熟練された技術の上に成り立っているのかを、身を以て知ることとなった。 それからは、卵焼きだけは欠かさず毎日作っている。 「もう一息で綺麗に巻けるんだがな……。 やはりフライパンの形状が丸いと難しいな」 「長方形のフライパンか……香霖堂で借りて来よっか?」 「いや、いいよ。 というか、それ犯罪だから」 女は、何かと俺の不便を補おうといろいろな物品をどこからともなく調達してきてくれる。 あるときに出処は何処なのかと問うと、何やら歯切れの悪い返事だったことからさらに深く問い詰めると彼女曰く借りてきたという名の窃盗を働いていたことが露見。 そこから彼女の感覚が、俺の知る一般的な道徳とはズレていることを痛感し、盗みイクナイ!とひたすらお小言を続けていると次第に家の中の盗品も目につかなくなっていった。 増えないのは彼女の自制と俺の教育の賜物であって、減っているのは俺が持ち主(ほぼ香霖さん)に返却したからである。 「はぁ……。 なんか自分の家なのにやりづらいぜ」 「かと言って今更ほっぽり出されてもな」 「今だったら霊夢のとこでもどこでも住めるだろ?」 無関心を装う一方で、口を尖らせて拗ねる魔理沙はとてもじゃないが頭を撫でずには居られないほどに可愛い。 しかし居候と家主という関係から抜け出せていないうちは、迂闊に触ることは憚られる。 「……世話役、要らないか?」 代わりに少し意地悪な質問をぶつけると、今度はムッとした表情を浮かべる。 「どうしてもって言うなら、家出してもいいんだぜ?」 言葉はどこまでも可愛くない奴だと思いつつも、同時に意地を張る彼女に可愛らしさを感じるという奇妙な感情が俺の心を満たす。 「一人でろくに飯も作れないくせに。 正直助かってるだろ?」 「いつの間に偉そうな態度を取れるようになったんだぜ? 食費も私持ちなの、忘れたのか?」 「冗談だよ。 養ってくれて本当に助かる」 「……いきなりしおらしくなるのは反則だぜ?」 頬に僅かに朱が差し、目線を外される。 いつもなら帽子で顔を隠すところであったが、生憎朝食時には被っていない。 これが今の彼女の精一杯の照れ隠し、抵抗であった。 「……よし、飯食って今日も出かけてくる!」 先の態度から一転、活発な表情に切り替わった彼女にはもう照れや恥じらいのような感情は窺えなくなっていた。 「っておい、飯はゆっくり噛んで食え!」 そして、喉を詰まらせて俺が助けるのも毎朝のこと。 ごく僅かに変化していく彼女との日々がどんな結末になるのか、誰にも予測できないだろう。 34スレ目 335-336 ─────────────────────────────────────────────────────────── 魔理沙スレを見てたら幻視 場所はファミレスで 魔理沙「じゃあ私はこのステーキと、オムライスと…」 ○○「よく食うなー」 魔理沙「○○は頼まないのか?」 ○○「俺はドリンクバーだけでいいよ」 魔理沙「?」 魔理沙「うっぷ、もう食えない。○○、あとはやるよ」 ○○「こうなるだろうから頼まなかったんだ」 あれ、イチャってない 34スレ目 513 ─────────────────────────────────────────────────────────── 学校や会社でいじめられて帰ってきたら東方キャラが慰めてくれる・・・というのもいいな 俺が帰ってくる 魔理沙「またいじめられたんだろ?今日は何されたんだ?」 俺「魔理沙が作ってくれた…あの弁当、窓から捨てられたんだ…… ああ…魔理沙が作ってくれた弁当、食べたかったなあ…」 魔理沙「そう落ち込むんじゃないぜ。弁当なんてまた作ってやるぜ。 それにいじめられて傷ついたその心、私が癒してあげるぜ」 俺「ありがとう……魔理沙(号泣)」 34スレ目 787 ─────────────────────────────────────────────────────────── 別段逆でも全く構わないけれど、個人的に 霊夢はお弁当作ってもらう側、魔理沙は作ってあげる側のイメージ 魔理沙「うーん、和食派の私としてはやっぱり弁当箱だよな。 ……ご飯の上に紅ショウガでハートとか描いてみようか。 いやいや、待て。さすがにそれは○○も恥ずかしがるかもしれないぜ。 でもか、かか彼女なんだしそれぐらいやったって……いやしかし……」 パチュリー「あんたねえ、仮にも魔女なら惚れ薬を入れるか入れまいかとか、 そういうことで悩むところじゃないの?」 魔理沙「うわ、いつのまに!? 入ってくるならノックぐらいしろよ!」 パチュリー「うちの図書館から勝手に持っていった外界の本、 『彼氏に作ってあげちゃおう! お手軽お弁当レシピ』を返してもらいにきたんだけど」 魔理沙「まあちょっと待て。死んだら、いや、これ作り終わったら返すから。えーと……」 34スレ目 928 ─────────────────────────────────────────────────────────── 短編・魔理沙 空を見上げる。 夜空に浮かぶのは薄ぼんやりと輝く真ん丸な月。邪魔なネオンの光もないここでは、月の光が眩しくさえ見える。 季節は夏、しかし夜ともなれば昼間の暑さも少しは和らいでくれる。 月の光を見上げながらマッチをこすれば、灯った小さな灯りが寂しい夜を少しだけ照らしてくれた。 「ふぅ……」 ため息を一つついて、タバコに火を移す。ひと呼吸……口腔内に広がる、焦げたような香ばしさ。 博麗神社での宴会終わりの、一人の時間。一人だけの楽しみだ。 冗談で、月に届けと空に煙を吐き出す。白い煙は願い虚しく風に漂ってすぐに消え去った。 幻想郷にきてもうどのくらいになるだろうか? 外界生まれの外界育ち、オカルトめいた事とは何の関わりもなく、それなりに自由でそれなりに不自由な暮らしを送ってきた自分が何の因果か迷い込んだこの不条理な土地、最初は勝手のわからなかった暮らしだが、一応の仕事にこうして里の外れに家までもらって、大分慣れてきたところ。 分からない事だらけの見知らぬ土地だが、それでも外界時代から愛飲していた銘柄のタバコがあったのはある種の救いだ。両切りで短く、そのくせタールだけはバカみたいに高い安タバコ、知人友人からは怪訝な目で見られたものだが、ふかしても味わい良し、普通に吸っても楽しめる銘柄は他にない。 「おっす!って、げ。お前また煙草なんて吸ってのかよ?」 不意にかけられた声に驚いて、灰が地面にこぼれ落ちた。聞き覚えのある声に振り返れば、そこにあるのは案の定見知った友人の姿だった。 夜に溶け込むかのような黒装束を着た、金色の髪の少女、霧雨 魔理沙。こっちに来てからかなり早いうちに知り合った友人。 「よう。……別に良いだろ?誰に迷惑かけてるわけでもねぇし。」 「いーや。こうして見ている私が不愉快なんだ、迷惑被ってるぜ。」 「……わざわざ人の家の前まで来てよく言うぜ。」 そう言いながらも、タバコの先を上げた靴底に押し付けて鎮火する。 やはり、友人にこういう所を見られるのは好きじゃない。昔からそうだ。つまり自分はどこまで行っても人の目を気にしてしまう臆病者。 「で?何の用だ?こちとら久しぶりの休みでゆっくりしてんだ。用がないなら早く帰れ。」 しっしっ、と手を振って追い返す素振りを見せるも、魔理沙はニヤニヤ笑いながらこちらに寄ってくる。 「釣れないこと言うなよ。こんな美少女が来てやってるんだから少しは喜べ。」 「けっ……」 口の下手な自分が嫌になる。本当は友人が訪ねてきてくれて嬉しいのに、どうしてこんな風にしか言えないのだろう。 「しかし何だって寂しそうに月なんか見上げてため息なんてついてたんだ?そんなガラじゃないだろ?」 「まぁな……少し寂しくてな。」 言ってからしまったと思った。 見れば魔理沙は顔いっぱいに嬉しそうな表情を浮かべている。この少女に話のネタを与えてはいけない。 「寂しい?何が?ほら、お姉さんに言ってみろ。」 「えぇい、うっとうしい。誰がお姉さんだ、だいたい俺のがお前よか年上じゃねぇか。」 「こっちでの暮らしに関しちゃ私はお前の先輩だぜ?おっさん」 「誰がおっさんだ!そこまで歳くってねぇよ!」 こんな馬鹿な掛け合いも何度目になるのだろうか?魔理沙がからかって、自分が受けて、最後には自分が折れる。そんな空気が不思議と嫌いじゃなかった。 「ったく……」 思わず火のついて無い煙草を咥えなおそうとして、不意に手元からそれをかっ攫われた。 「おい。」 「一本よこせ。それと火。」 俺の吸いかけを何のためらいもなく咥えて悪戯げに微笑む。……どうでもいいがいい年した乙女がそれはどうかと思うぞ? 「嫌いなんだろ?」 「そんなことは言ってないぜ?お前が吸ってるのを見るのが不愉快なだけだ。ほれ、早く。」 渋々マッチを擦ってタバコに火を灯す。 そのまま彼女は息を大きく吸い込んで……盛大にむせた。 「やっぱそうなるよな。」 「げほっ……煙いし喉が痛い……よくこんなもん吸えるな。信じられないぜ。」 涙ぐむ彼女を見てちょっと可愛いとか思ってしまったのは秘密だ。苦笑しながら彼女から煙草を取り返すと、少しだけためらってそれを咥えて一度ふかす。……煙草だってタダではないのだ。 「慣れないことはするもんじゃない。こんなの百害あって一利なしだ。」 「う~……」 夜の闇、月の白い光に浮かび上がるのはふわりと漂う煙草の煙。 つかのまの静寂が訪れていた。 「さっきの、寂しいってのはな……」 先に静寂に耐え切れなくなったのは自分だった。 だが、その先を続けようとしたら魔理沙が唐突に口を開いた。 「宴会の後って、少し寂しいように感じるよな。……さっきまでみんなで盛り上がってたのに、騒ぎが終われば急に静かになって。なんだか一人だけ取り残されたような気分になるぜ。」 自分が言いたいことを、魔理沙が言ってくれたようだった。 「そっか……」 自分も彼女も結局は似たもの同志なのかもしれない。 人と離れた場所に居を構え、いつもはひねくれてみせる癖に、こうして宴会があれば必ず参加している。一匹狼を気取って見せても人恋しさには耐えられない、そんな臆病な人間。 そう考えて、小さくなってしまった煙草を地面に落として踏みつける。 「さて、と。」 「ん?」 急に伸びをして踵を返した自分を魔理沙が怪訝そうに見た。 「俺は家に引っ込んでもう少し飲むが……せっかくだし、お前も軽く一杯引っ掛けていくか?」 あいにくと自分は後ろに目なんてないから、彼女が今どんな顔をしているかなんて分からない。でもきっと、少しだけ驚いてすぐに…… 「あぁ!」 いつもどおりの明るい笑顔で駆けてくる足音が聞こえるのだ。 35スレ目 113-114 ─────────────────────────────────────────────────────────── 魔理沙とそばぜんざい食いたいなー 人里の蕎麦屋に行きたがらないから○○が作る事になるが 35スレ目 252 ───────────────────────────────────────────────────────────
https://w.atwiki.jp/godmaster/pages/13.html
ここでは今までのオリジナルノベルの概要を書く。 きちんと設定を詳しくかいて次回の作品を良きものにしていこう。
https://w.atwiki.jp/kawards/pages/18.html
- 目次を開く 目次を閉じる 概要 第一回大暴力小説大会 2024年03月01日 ~ 2024年03月22日 概要 立談百景氏主催の小説賞。暴力描写を含むバイオレンス小説を募集する。 第一回大暴力小説大会 2024年03月01日 ~ 2024年03月22日 テーマ:最初の日 文字数:1600字以上3200字以下 闇の評議員 暴力JK/暴力忍者/暴力海老 開催地:カクヨム自主企画 選考結果及び全作講評 大暴力大賞 『おれの華麗なる一日』 フカ 暴力金賞 『握って・掴んで・離さないで』 獅子吼れお 暴力金賞 『五つ目の化物』 月見 夕 暴力銀賞 『濾過』 姫路 りしゅう 暴力銀賞 『Gratuitous Violenceを忘れない』 君足巳足@kimiterary 暴力銅賞 『われを畏れよ』 きょうじゅ 暴力銅賞 『夜明け前』 真狩海斗 暴力銅賞 『セーラー服とチェーンソー』 真狩海斗 暴力銅賞 『けだものタクシー』 外清内ダク ✊ 暴力✊ JK賞 『きみたちはぜつぼうをしりたい』 狂フラフープ 激エモ忍者賞 『解散前夜』 押田桧凪 グレートエビ賞 『パティシエのとっておき』 馬村 ありん
https://w.atwiki.jp/vipthmj/pages/384.html
リレー小説1 リレー小説2 リレー小説3 リレー小説4 リレー小説5 リレー小説6 リレー小説関連コメントページ 62話現在の現在位置票 1.神社 あお 篠秋 霊夢 2.プリズムリバー家 ○○ プリズムリバー3姉妹 3.魔法の森 (魔理沙の家) 魔理沙 [[きーご]] 4.霧の湖 5.[[アリス]]の家 [[CAST.er]] アリス 三月精 6.幻想郷のはしっこ [[狐ノ連]] [[BBRC]] 文 7.魔界 ロリス*3 神綺 8.人里 つゆくさ WATA 慧音 妹紅 パルシィ [[外来人in無縁塚]] [[なおきん]] DY 9.彼岸 [[ぞうちんちん]] 映姫 小町 (メディスン) 10.永遠亭 [[鈴仙とウサ鍋]] 鈴仙 永琳 輝夜 11.紅魔館 [[RSC]] [[まだら]] 紅魔館メンバー ⑨ [[チルノ]] 12.妖怪の山 [[金木犀]] [[いーあるさん]] 烏天狗 13.灼熱地獄跡 [[Nowe]] 空 14.白玉楼 湊 [[ダメギ]] 幽々子 妖夢 15.地霊殿 [[長き童貞]] 第63話 黒幕達の暇つぶしと衣装チェンジ 第63話担当皇束篠秋 + ... 「迷った」 開口一番にこれである。皇束篠秋は迷いの竹林で迷っていた。目的地は言うまでもなく永遠亭である。ひとまず中間報告に向かうためだ。 実は彼はいちどここに来たことがあるのだが、そのときは輝夜の部屋からのスタートだったので、道順は全くわからなかった。 ちなみに左手法も試してみた。バカである。 「こうなりゃ妬けですな」 そういうと目をつぶって一直線にかけだした。 10分後 「いやあすいませんな」 「バカでしょあんた」 輝夜から頭をたたかれていた。 輝夜の部屋には人型の穴があいている。超ド級のバカである。 「……片づけはうまくいったのかしら?」 「ええ、結構弱ってたみたいで」 「それはよかったわ。あれは人を攻撃するために用意したんじゃないもの」 「あ、そうだ。帰ってくるときに神社の破壊と、その上の結界の一部を弱くしておきました。あと皆の向こう側での生活場所も」 「上出来よ」 輝夜は立ち上がると部屋にかかっていた掛け軸に近づくと掛け軸を外した。後ろには扉が隠されていた。 「ほらこっちにきなさい」 言われるがままにその扉の中へ入ると、武器や衣装があふれんばかりに無造作に散らかっていた。 機関銃、ピストル、槍、鉄砲、竹刀そのほかにもいろいろある。 「八雲紫が酔ったときにいろいろ出させてここに運んどいたわ。好きなのを選びなさい。あと……」 そういって取り出したのはタキシード服とシルクハット、まるで夜の闇のようにまっ黒な。 「これは?」 「火鼠の皮衣で作った服よ」 「もったいねえええええええええ!」 「……口調がえらく変わるのね」 「あ、ちょっと仰天してしまって」 「まあいいわ。間違いなく大妖怪クラスが貴方を妨害しに来るから、私の宝物の一つを加工してあげたわ。ちょっとやそっとじゃ傷一つつかないわよ」 「……ありがとうございます」 服を受け取ると彼は一瞬で着替えた。別に書く描写を省いたのはめんどくさかったからじゃないんだからね! 「で、武器は決まった?」 「ええ」 そういって彼が手に持っているのは、ギザギザした刃、真っ赤な取っ手、垂れ下がった紐。いわゆるチェーンソーというものだ。 ちなみに永遠亭には電気があるので充電はばっちりだ。 「なぜそれを?」 「古来から神殺しといえばこれですので」 「ふーん……よくわからないわね。まあその程度なら袖にいれてごらんなさい。その袖はいろんなものが入るから」 言われるがままにチェーンソーの刃を袖に近づけると、一瞬にしてチェーンソーは袖へと消えた。 「ちなみに取り出す時は念じれば出てくるわよ」 「これってなんて四次元ぽ」 「しゃーらっぷ」 これ以上はかなりまずいので輝夜は言葉をさえぎる。 「ま、まあとにかく次の仕事は夕方からよ。貴方にはがんばってもらうからね」 「了解です。それまで何しましょうか」 「……なにしましょうか」 「麻雀なんてどうでしょうか」 「そういえばあったわね。じゃあそれでいいわ」 場所:【永遠亭/2日目・朝】 名前: 篠秋 永遠亭住民 備考: 幻想郷と現実を結び付けているのは輝夜のパソコン 永遠亭の技術は幻想郷の中でもトップなので電気くらいはあるとおもう。 幻想郷にやってくるもの(一部例外)以外は現実には無いものなので不老不死はないので消える。はす。 第64話 付けるならば……なんだろうね…… 第64話担当⑨ + ... 「あら?あいつはどこに?」 朝がきて霊夢はようやく帰って来た。 その様子はいつものように飄々としていて ただ篠秋がそこにいなかったから聞いた、その程度の言葉だ。 「別にどうでもいいんじゃないか?もともとあいつは良く分からん奴だったしな メッセでも気が向いた時に来て気が向かない時は別のことをしていた」 「そうね、別にどうでもいいわ」 「ところで弾幕のうちかたのことなのだけれど――」 === 「まずスペルカードを用いた弾幕はあくまでお遊びだということは理解している?」 「知識としては、ただしそのお遊びでも死ぬ可能性があると」 「なら、なんで弾幕ごっこ以外でもスペルカードは扱われるの?」 「分からないな」 霊夢の言葉に素直に分からないと答えるあお。 そんなあおに霊夢は分かってないわねと言ったようなしぐさをしながら 「単純なかっこつけよ、普通に打つより必殺技宣言したほうがかっこいいじゃない それに声を出したりした方がより多くの力が出せるしね」 「なるほど」 と。言ったのであった。 あおもあおでそれに納得しているがお前本当にそれでいいのか? 「ではここで本題、その弾幕やスペルカード。それを放つには具体的に何が必要?」 「……霊力とか妖力って奴か?」 「正解。ならその力をあなたは持っていると思う?」 「外の世界では持っていなかったし、力は持っていないだろう」 「それは不正解ね。あなたは間違いなく弾幕を放つための力を持っている」 「どういうこと?」 霊夢とあおの間で質問とそれに応える行為が繰り返される。 霊夢の質問にあおが応えるという形で。 「外の世界には霊力や妖力、魔力が存在していないらしいけれど、それはなんで存在していないの?」 「存在しない理由……考えたこともなかったな。 ”カガク”でそんなものは存在しないと教えられていたし、最初からそんな存在は―――あ」 「気が付いた?外の世界で霊力や魔力というものは忘れられたものなの、その”カガク”というものによって 忘れられたものは一部の例外を除いて全ては幻想郷に流れ着く それは”カタチ”として存在しない不定形の力でも同じ」 そしてその質問のなかであおは気が付く。 自分達がその魔力という幻想を忘れていたことに。 「ならば流れ着いた力はどうなるか――力は寄り代を求めて人に憑く 即ち幻想郷の住民には例外なく大なり小なりなにかしらの力を持っているということ でないと商家である霧雨家から生まれたマリサが人間の魔法使いをやっていることに説明がつかないでしょう? マリサはその持っていた力を真摯に磨き上げて妖怪にも匹敵する力を手に入れたというだけ まぁ、全部紫の受け売りだけどね、嘘か本当かは分からないわ」 最後に八雲紫の受け売りであるということ。 そう付け加えて霊夢は”チカラ”についての説明を終えた。 それをあおは興味深げ考える。 「つまりその力は今現在幻想郷の住民である私も持っているということか」 「そういうこと、あとはあなたが持っている力が大きいか、それとも小さいか、ね こればかりは生まれついての才能。もし大した力がなければ諦めることね」 「たいした力がなければその時でまた新しい何かを考えるさ」 「それじゃちょっとついてきなさい、アミュレットや護符の扱い方を教えるから それを扱ってるうちにあなたがどれだけの力を持っているかわかるでしょう」 そうして霊夢は崩壊した神社の中に足を踏み入れアミュレットや護符を探し始める。 大きな木材などは弾幕で恐しながら――お前本当にそれでいいのか? あおはそんな霊夢の姿を見ながらひとり考える。 力を持つ物への対抗策――即ち弾幕のことや 自身がこの幻想郷にきた意味 そして自身と同じDYやきーご、篠秋のようなVIPの雀士のこと―― そして彼女はそこで気が付いた。 「まて――私はメッセで篠秋と初めて会話というかチャットをしたはずだ。きーごやDYはskypeを介して一応声も聞いていたとはいえ実際にあったことはないはず」 呟いて頭を振りながら考える。 自身の思考、頭に突如としてかかったモヤ。 消えぬ違和感。 「なのに――私は――なぜ――知っている」 場所:【崩壊した神社/2日目・朝】 名前: レムー あお 備考: レジェンドが違和感に気がつきました。俺設定いっぱいでごめんなさい。 崩壊した神社がレムーのアミュレット等を探す作業によりさらに破壊されます 第65話 闇の始動 第65話担当外来人in無縁塚 + ... 「紅魔館とか欲しいな」 「……え?」 烏天狗が自ら進んで鎖につながれてから一夜明け、主従は人里のとある茶屋に腰を下ろしていた。 「やはり、ああいう童話に出てくるような洋館と言うのは人にノスタルジィを抱かせるのかな。無意識のうちに昔読んだであろう、そして空想の中で夢見たであろう『お屋敷』が見られるという状況が、忘却されていた記憶を呼び起こすのかもしれない。湖の傍なんて最高のロケーションとも言えるしな」 そんなことを呟きつつ、天狗の新しい主は茶碗を傾ける。その姿は昨日までの一般的な洋服ではなく、ボロボロの翅の揚羽蝶があしらわれた和装に包まれている。 髪も丁寧に結われており、小柄ながら異質な雰囲気を纏ういーあるさんにはよく似合った退廃美で彩られていた。 烏天狗はそんな主の姿を礼を失さない程度によく目に焼きつけ……無茶振りな言葉にどう返すか必死に思案する。 「……紅魔館は、その、にわかには落ちないでしょう。吸血鬼としての身体の他に強力な能力を持つレミリア・スカーレット、フランドール・スカーレットは言わずもがなですが、メイド長の十六夜咲夜は時間を操ることができますし、館の主の友人であるパチュリーノーレッジはよく精霊魔法を用いると聞きます。また門番の紅美鈴も外見は愚鈍に見えますが弱点らしき弱点が無く、外柔内剛と言うべき人材でしょう……ここはご忍耐が肝要かと」 なんとか思いとどまってもらいたい思いから、烏天狗は若干脚色を加えた住人の説明をする。 それは決して自分の命が惜しいからではなく、主の身に何かあってはという危惧からくる、忠誠心に満ちたものだったのだが、いーあるさんは不可解な笑みを浮かべるだけであった。 もう一言、と言葉を紡ごうとする天狗を遮るように、彼女は口を開いた。 「……レミリアスカーレットは誇ることしか知らないただの雌獅子だ。自分の妹を495年も監禁したことからも代表される、問題を後回しにしようとする悪癖もまた見逃しがたい。フランドールも著しく情操と理性に欠けているし、パチュリーのような魔法使いは魔法の持つ特性から咄嗟の対応には弱いだろう。まあそれでもその知性は侮るべからず、と言ったところだが……ああ、あとあの門番なんかは言うに及ばず、だ」 くくく、と面を伏せ笑いを漏らす姿を見て、天狗は戦慄と共に理解した。 決して戯れではなく、自身の力に酔っているのでもない。 冷静に事実を見据えた上で、主は悪魔の館を盗ろうと言っているのだと…… 絶句する下僕の前で、いーあるさんはま、そうは言っても……と茶をあおりながら続きを語る。 「殴り込みをかけるつもりはない。心配せずとも。……ところで、私は賭け事において大切なことが一つあると考えている。それは勝つことでも負けない事でもない。それは勝負がおぼつかない素人の考え方だ……それじゃ何か分かるか?」 波打つ茶碗をしげしげと眺める主を見ながら、数秒後天狗は最後の言葉が自分に向けられたものだと気がついた。 「いえ……私ごときの凡庸な者には、とても……」 その言葉にいーあるさんは唇を舐めながら、その答えを口の端へと上らせる。 「『いかに賭けの内容を履行させるか』なんだよ。どんなに勝っていても無いものは無いってケツ捲くられたら博打の天才だってどうしようもない。痛めつけたってそれで財布が膨れるわけじゃないからな……だけど、この幻想郷には『悪魔の契約』とかいう素敵な制度があるみたいじゃないか。こいつがあればそんな心配は無用だ……」 なんでそんなこと知ってるのか。天狗は思わず言葉に出しそうになり、やめた。別に自分が知らなければならない事柄だとも思わなかったからだ。 ――悪魔の契約。それは吸血鬼条約に代表される『破る行動がとれない誓約』だ。勿論日常的に行われるものではない。幻想郷においては異変クラスの事件でも無い限り、破れない制約を設ける必要性があまりないからだ。 ……そこまで考えて唐突に、天狗はいーあるさんが何を言わんとしているかを理解した。 「まさか、レミリアスカーレットと……」 「そうそう。麻雀を打ってさ、館の登記証を賭けさせるんだ。そうとう負けがこまなきゃ出してはこないだろうが……なに、あの性格じゃどうせ引かないだろう。私にとっちゃ嚢中から物を出すようなものだ」 とん、と軽い音を立てて茶碗を置くいーあるさん。主の絶対的な自信に再び胸を打たれる烏天狗。 会計を済ませるために立ち上がる主従は知らなかった。 件の館にはVIP雀士が滞在している事。茶屋だと思っていたのが実は雰囲気の明るい居酒屋で、外来人によって切り盛りされている『妬み屋』であった事。 ……その密談がある人物に漏れてしまっていた事を。 場所:【人里・妬み屋/2日目・朝】 名前: いーあるさん、烏天狗 備考:個人的にいーあるさんはルミさんっぽいイメージ(え 第66話 ヒーローは動かない 第66話担当外来人in無縁塚 + ... 「なんだか変だな」 夜。里の外に比べれば問題にならないようなレベルであるが、科学力が惜しげもなく使われている現代社会に比べれば心もとない光量と言わざるをえない。 ふっと目を転じれば、そこにあるのは底の知れない闇ばかり。 生気を感じさせない、ねっとりとした濃密な昏黒がたゆたっていた。 「……ふむ」 そんな状況を興味深そうに眺めるのは、腕を組みながら何事か思案する上半身裸体の男……DYと。 「……フン?」 周りに広がる玄夜に負けず劣らず暗い瞳を持つ少女のようなナニカ……なおきんと。 「何々、どうしたの」 痩せた体にボサボサの髪を乗っけて落ち着かない素振りで辺りを見回す青年……無縁塚であった。 ――彼ら3人は結局のところそれぞれ腹に一物抱えながらも停戦協定を結ぶ事になり、とりあえずは行動を共にしようということで話がまとまっていた。表向きはまず魔理沙をどうにかしようという理由であったが、当然それは建前。ライバルを野放しにしておくよりは視界に納めていたほうがなにかと都合がいいだろうという現実的な理由があった。 互いに牽制しあいながらも宿をとろう、と里の入り口付近に足を運んだのであったが…… まるでゴーストタウンのように静まり返った一帯を目にしては、計画を変更せざるをえなかった。 「何があるんだろうな……古い民家の取り壊し工事?」 軽い口調で言葉を紡ぐのはDY。だがその眼には笑みが無い。 彼の額にうっすらと浮かぶ汗も、決して暑いだけが理由では無いだろう。 漠然とではあるが危機を悟るDYに、華奢な体をした少女もぼそりと言葉をこぼす。 「子供ガ、攫ワレテイルラシイナ。今日ケイネとその助手ガ討伐スルラシイガ、オソラクハ……」 なおきんの推測に、DYは頷くだけで大きな反応を示さない。 無論、あらかじめ知っていたわけではないが、彼にとっては驚くに値しない情報であった。 里といえど幻想の郷であれば、そういった生臭い事件も起こりうるだろうという考えだ。 そんな平常と変わらぬ男の隣でリアクションがあったのは無縁塚。 「えぇ!じゃ、じゃあさっさと逃げないと……」 不吉なものから逃れるように後ずさり、上ずった声で二人に言葉をかける。 攻撃手段を持たない彼にしてみればある種当然の反応であったが……それはいささか無様であった。 そんな青年を一瞥した後、DYは短く息を吐くと、逞しい腕を解き指を鳴らす。 ぽきり、ぽきりといくたびに、目の前の闇を慄かせるような音が響く。 言わずもがな、それは慧音の手助けを意味する挙措だ。 そして心の準備が整い、一歩踏み出そうとした瞬間――服に小さな手がかかった。 「……なんだ?」 せっかくの出陣を邪魔され、多少むっとなりながら振り返るDYに、なおきんは表情を変えずにわけを話す。 「行クベキデハナイ。……ルーミアガ見エタ」 途端、残りの二人の眉が曇る。 「見えたって……真っ暗だぞ?」 「チラリト見エタンダ……相手ガルーミアなら行ッテモ邪魔ニナル」 その言葉に、出鼻をくじかれた形のDYはそのまま足をとめる。 ルーミアは人食いの妖怪だ。当然、……子供だって食べるだろう。 ならばこの決着は弾幕ごっこなんてぬるいものではつかない。それでは里の人間が黙っていない。 そんな東方キャラの命をかけた戦いに肩入れする必要があるのか否か。 「……宿を探すか」 対局中、まるで未来を見通したかのように、残り少ないアガリ牌を見送り同順に暗カン後リンシャンで倍マンまで引き上げた男、なおきん。確かに、そういう能力を身に着けていたところでおかしくは無い。 くるりと踵を返すDYに、相変わらず冷たい顔のなおきんとどこかほっとした表情の無縁塚が続く。 ……ここでDYが後数歩闇に踏み入れていれば、あるいは何かが変わったのだろうか。 その時の3人には知る由も無かった。 場所:【人間の里/1日目・夜】 名前:無縁塚、なおきん、DY 備考:なんかジョーカー氏の見てたら書きたくなっちゃったんだ。……続けてもいいのかな……。 第67話歓喜後困惑 第67話担当外来人in無縁塚 + ... 昼下がりの日差が、金木犀の体に容赦なく照りつける。 地球温暖化なんてどこ吹く風、という幻想の郷でも、じわりと汗が浮かんでいくのが分かる。 加えて彼は妖怪に見つからないように常に気を張り続け、水分も摂らずに歩き続けたのだから、その消耗はばかにならない。 「まずいな。どこもかしこも良くない『気』に満ちている……。休憩したいところなんだがな……」 呟きながらも、それが叶わない望みである事を彼は重々承知している。 能力が無ければ、もう15回は見つかっているだろう。リアルイライラ棒状態のわが身を思い、思わず舌打ちしてしまう。そして、直後に、そんな感情のおさえが効かなくなり始めている自分に不安を抱く。 このままいけばいずれ致命的なミスをおかしてしまう。ならばリスクを負っても少し体を休めるべき。 後2分歩いたら立ち止まろう。そう金木犀が考えた直後であった。 鬱蒼と茂っていた木々が唐突に終わりを告げ、視界が大きく開ける。 「……!」 思わず走り出す彼の目に飛び込んできたのは、蓮の葉が浮いた澄んだ池。 金木犀は更に神経をぴんと張り詰めて……そしてどっとその場に腰を下ろした。 「つ、ついてる……こんなラッキーなことがあるなんて」 大蝦蟇の池。山の中腹に存在するそのスペースに偶然にたどりついたのだ。 すかさず彼は水辺に寄り、透き通った水を心ゆくまで乾いた体に取り込んでいく。 ひとしきり飲み、癒され、己の幸運をかみ締めながら浮かべる喜悦の表情。……しかし。 「ん、なんだあれ」 ふと興味を惹かれたように、その双眸は手近な木に引っかかった紙の束へと焦点を合わせた。 罠か。そう思い蜘蛛の巣のように気を張り巡らせるも、こちらへの害意をとらえることは出来ない。 ならば……情報は少しでも多い方がいい。そんな心持で金木犀は紙の束へと歩み寄り、手にとってみる。 目を落とした瞬間、彼は本日2度目の衝撃に胸を打たれていた。 「放課後の……JOKER!?」 日付はかすれてしまって読めないが、それはまごうことなき文々。新聞であった。 だが彼の驚きのポイントは勿論そんなところにはない。 スポーツ新聞ばりのでかでかとしたタイトルが、視線を捕らえて放さなかった。 「『レミリア・スカーレット破れる!?相手は外来人の剣客【放課後のJOKER】!!』……なに、これ」 足元の力が抜けてくる。本当に自分は意識があるのだろうか。ひょっとしてこれは夢で、今現在自分の本体は麻雀中に寝オチとかそんな状態なんじゃないだろうか。そんな益体もない考えに陥ってしまいそうになるくらい、金木犀は混乱していた。 ……自分を取り戻し下山をはじめるまでの20分間、彼の頭の中には記事の内容がぐるぐると回り続けていた。 場所:【妖怪の山/1日目・夕方】 名前:金木犀 備考: 第68話 カリスマブレイク 第68話担当外来人in無縁塚 + ... ゆとりというものは、意識して時間を取らなければ養われないものである。 それは意図せずとも他者の自我を冒涜してしまう妖怪――――古明地さとりもまた例外ではない。 彼女は毎日、どれほど忙しくとも必ず時間をみつけ、お茶を楽しむようにしていた。 立場、義務からといったあらゆるしがらみから開放されるひと時。現代人が忘れがちな優雅な過ごし方を、さとりは今も大切にしていた。 その日もさとりは仕事をはやめに切り上げ、自分の部屋へと戻ってくると、鼻歌交じりに戸棚へと手を伸ばした。 あまり物の無いその中に、一筋きらりと光る茶葉の缶。 それを手に取ると、いそいそと彼女は紅茶を淹れる。 しばらくすると立ち上ってくる匂いに、滅多に変わらない冷たい容貌を緩ませつつ、ティーカップへと注ぎ、口元へと運ぶ。 途端に口から鼻へと抜けていく芳醇な香り。 「……ああ、幸せ」 椅子へとゆったりともたれかかり、リラックスしきった表情でそう呟く。彼女の妹やペットが見ればきっと驚きを隠せないであろう程に、今のさとりは無防備であった。 否が応でも他者の精神に触れ続け、ともすると己と他者の感情が区別できなくなりそうな普段の彼女。それに対するただひとつの救済が、このティータイムなのだ。 ――――しかし、その日の彼女の有意義な時間は、たったの一口で幕を閉じた。 「さとりさまー!玄関に変な人がー!変な人がー!」 どたどたどたと廊下を駆けてくる音に、さとりの聖女のごとき豊かな笑みはドロドロと崩れていく。 私のティータイムを邪魔すんじゃねえよ。……心の中だけでそう呟くと、彼女は普段の冷静さを装い、勢い良く扉を開け部屋に飛び込んできたお燐へと顔を向けた。 「どうしましたかお燐?」 「あ、え、えーとさとり様。そのーえーと……」 わたわたと落ち着き無く腕を動かす彼女を冷めた目にならないよう気をつけながら眺め、一拍後に大体の事態を察する。 「……死体が息を吹き返した可能性は?」 玄関前に裸の男。……となると、普通に考えればそれが一番ありそうだ。 「そ、それは無いです!いくら私でも死体と生き物の区別はつきますよ!」 ……しかし彼女の思惑に反し、お燐は「しまった!」という顔にならない。本当に心あたりがないっと言った様子でさとりに弁明する。 そんな彼女を見てふむ、と一考すると、さとりはカップを置き静かに立ち上がる。 「お燐、下がっても構いませんよ。その男は私が応対します」 もし害意を持っていたらその場で始末すればいいし、なんらかの理由があってこの地霊殿を訪れているのだとしても自分が出て行った方が事情を理解しやすい。 そんな実利的な考えから紡がれた言葉であったが、何故かお燐は引き止めたそうな顔でこちらを見ている。 そんな表情を、彼女は疑問に思った。 自分のことを心配してくれているのだろうか。だとしたら喜ばしい事だが、彼女と過ごした時間は決して短くない。手間取らないで一番安全なのは自分が出て行くことだと分かっているはずなのだが…… 心を読もうとしても、正体不明の火照りが伝わってくるばかり。 ペットとの間に相互不理解があってはならないと、さとりは素直にお燐へとたずねた。 「何か、私が出て行くと不都合なことが?」 「え、あ、あの……は……」 「……?」 「裸……なんですよ?その男の人。それでさ、さとり様が不愉快な思いをされたらと思うと……」 ……そんな初心な乙女のように恥ずかしがって言われたらこちらまで想像してしまい顔が赤くなってしまうではないか。 さとりはさばさばとした彼女の意外な一面を見た気がして、そしてそんな様子につられて顔色を変えてしまった自分を悟られたくなくて、さとりは気がつかれないよう素早くドアへと向かう。 「私は別に殿方の裸を見ても特別な感情を抱いたりはしません」 冷静な声色。かつ敢えてストレートな語句を用いる事で普通の人間との格の違いをアピールする事も忘れない。 そのまま彼女はごくごく自然にノブへと手をかけ、自室の扉を開けた。 古明地さとりは そこに ……そこに ひどいものをみた。 一瞬、自分の目の前に何があるのか分からなかった。 そして数瞬後に理解する。丁度顔の高さにあるものは、男の下腹部なのだと。 「お、さとりんじゃん。いや勝手に入ってすいませんちょっと火傷がうずいt」 「きゃあああああああこの変態ぃぃぃぃぃぃ!!」 ……それからゆうに四半刻、地霊殿の主、古明地さとりは子供のように泣きじゃくってたという。 場所:【地霊殿/1日目・夜】 名前:長き童貞 備考:色々とごめんなさい。 第69話 第69話担当外来人in無縁塚 + ... この世の終わりを想起させる程の光と破壊に満ちた狂騒から一夜明け。 wataは休業にしようと準備中の札を取り上げ、外に出たところで不思議な二人の客に出会った。 一人はやや小柄な女性。独特の模様を持つ和装や、整った顔立ちが目を引く人物であった。 そしてその連れは、あまり人里では見ない烏天狗。どことなく尊大な雰囲気が感じられる男性だ。 客が来た、と思った瞬間にはwataは顔にいつもの人好きのする笑みを浮かべていた。 「やっ、いらっしゃい!……と言いたいところなんですが、申し訳ありません。誠に勝手ながら本日は休業とさせていただいております」 よどみ無く告げられる口上。だがそれを聞いた天狗の顔が剣呑なものとなる。 「ほう……この店は客を選ぶのか?」 言いがかりも同然のセリフに、しかしwataは笑みを崩さずにやんわりと応対する。 「そんな、滅相もありません。昨日、あんなことがあったばかりですから、よんどころなくそうさせていただいている次第です」 どう捉えても悪く解釈できない返答だったはずだが……天狗の顔に子供じみた笑みが浮かぶのを見て、wataは心の警戒を強めた。 「昨日、か……私が聞いたところでは、この店はその騒ぎのあった時間帯にも営業を続けていたようだが」 しまった、と妬み屋の店主は唇を噛む。 それは本来ならあり得ないような凡ミス。意識はなくとも、騒ぎの渦中の人物を献身的に看ていたことによる疲れが招いてしまった失言だった。 言葉に詰まるwataに、それまで口を開かなかった女性がつ、と前に出る。 ……途端、彼の背中に電流のような寒気が走った。 「まあまあ……店主がいつ店を閉めようが勝手だろう?それにとやかく言うのは、野暮だよ」 「は……申し訳ありません。心得違いでありました」 形の良い唇から漏れる言葉に、天狗は軽く頭を下げる。 ……その光景がどれほど異質なものであるか、wataはよく知っていた。 明文化されていなくとも、妖怪のヒエラルキーの中で天狗がかなり高い位置を占めているのは周知の事実。 その天狗が人間に従属しているというのは幻想郷においてはあり得ない事だ。 これは一体どういうことなのか。 いぶかしげに向けられる視線をいなすように、女性は微笑し、wataへと語り始める。 「ただ、こちらもどうも長距離を移動したためか喉が渇いて仕方が無い。茶を一杯とほんの四半刻程の時間をもらえるだけでいいんだが……駄目かな?」 ごくごく友好的な姿勢。言葉。 だというのに、wataの背中を冷や汗が伝ってしまう。 彼女から発散される、言いようの無い『気』。それが、彼の精神を、己が気がつかぬほどにゆっくりと締めていく。 その不快感に突き動かされ、思わず、彼は口を開いてしまった。 「……そういうことでしたら、たいしたおもてなしは出来ませんが……」 何が己の意志を曲げたのか、悟ることなく引き戸を開ける店主に気がつかれないよう、女性……いーあるさんはにたりと口角を吊り上げた。 いくばくかの時間が流れ、二人連れの話が核心に入ったとき、つゆくさが覚醒したのは偶然か天意の表れか。 ビリビリと痛む体を引きずりつつ、厠に向かう途中、彼は二人の間に交わされる言葉をはっきりと聞いていた。 「まさか、レミリアスカーレットと……」 「そうそう。麻雀を打ってさ、館の登記証を賭けさせるんだ。そうとう負けがこまなきゃ出してはこないだろうが……なに、あの性格じゃどうせ引かないだろう。私にとっちゃ嚢中から物を出すようなものだ」 眠けの残る頭でその言葉をバラバラのピースとして認識し、組み立て、意図を読み取った瞬間彼は用を足しに行く途中だということも忘れ、雷に打たれたように静止してしまった。 ―――――紅魔館って確か、霧の湖の近くの……。本気なのかな。主が吸血鬼って聞いたけど……ってちょっとまてよ!? 違う、驚くべきことはそんなことじゃない。つゆくさの心臓が早鐘のように脈を打つ。 ――――俺はどうして『レミリア・スカーレットが吸血鬼だ』ということを知っている……?先生の話には名前は出てきていない。 曖昧な綻び。そこから見える決定的な矛盾。 ――――そうだ、俺は戦闘中にメイドの姿をした女性を見た途端、それが「十六夜 咲夜」だと断定した。会ったはずがない人物の姿をどうして知っているんだ? 幻想の郷に迷い込む寸前の記憶の混濁。 ――――もしかして、俺は…… 本来、到達し得なかったはずの結論へと辿りつく。 ――――迷い込む前から、幻想郷のことを知っていたんじゃないか? 沈黙するつゆくさを、いつの間にか上がった朝の日差しが照らし出していた。 場所:【妬み屋/2日目・朝】 名前:wata いーあるさん 烏天狗 wata 備考: 第70話 第70話担当外来人in無縁塚 + ... 時折森から聞こえてくる鳥の鳴き声に、霧雨魔理沙は今日も快適な目覚めをむかえた。 ふぁっと可愛らしくあくびをすると、ぐっと背筋を伸ばして立ち上がり、カーテンへと手をかける。 小気味いい音と共に朝の日差しが魔理沙の寝巻き姿と、艶やかな金髪を照らし上げる。 しばらく、そうして外の景色を眺める魔理沙。 それは一幅の絵のように美しく、日常の一こまにも関わらず幻想的な美しさに溢れた光景であった。 そのまますっと右手を挙げる。 手で髪を梳りでもすれば、女性的な魅力が更に倍増する事間違いなしのこの状況で……しかし、彼女は傍らの箒を手にとった。 唐突に、幻想郷最速と噂されるに相応しいスピードで箒をベットへと振り下ろす。 親の仇とばかりに2度、3度と渾身の力で振り下ろした後……大きく安堵のため息をつく。 「まあ、あの馬鹿も添い寝なんて真似はしないか……」 その場で箒をうち捨てると、服を着替えてキッチンへと向かう。 例えどんな傾奇者といえど、一度面倒を見てやると言った以上、その意思を変えるつもりは無い。 無論、もし朝起きたときにベットに潜り込んでいるのを発見しでもすれば容赦なく半殺しにするつもりであった。 だが奴は自分の言われたとおりにした。あの変態的な格好からするとなんだかそれだけでも奇跡的な感じがするが、もしかすると一種のファッションのように、変でいることに一種の美意識を見出しているだけで、その本質はごくごく普通の人間なのかもしれない。 ならば、彼を泊めることにデメリットは無い。どこぞの道具屋の主人ほどではないにしろ、霧雨魔理沙は外の世界に対してそれなりの興味を抱いている。もしかしたら何か有益な話が聞けるかも。 そんな期待を胸に秘め、知らず知らずのうちに鼻歌をこぼしながらてきぱきと料理を作る。 長い間の一人住まいに、包丁を持つ手が自然に動いていき、皿がひとつ、またひとつとテーブルに乗せられていく。 朝の光に晒された食器は淡い光を反射し、その中身はある種芸術的なまでに美しく盛り付けられている。 調理を終えた魔理沙は並べられた朝食を見回し、満足げな笑みと共に一人頷く。 「これでよし!」 後は起こしに行くだけ……そう思い歩き出そうとした瞬間であった。 「魔理沙ったらまた一人で……言ってくれれば手伝ったのに」 ビクッとして振り返れば、そこには上半身だけ服を着込んだ青年がテーブルへとついていた。 幸いにも、彼女からの角度では下半身のオンバシラは丁度隠れていて見えない。……だが見えなければいいというものでもない。 「隊長さんよ……ちゃんと下も着ろって昨日言わなかったか?」 呆れと怒りを織り交ぜた口調で話しかける魔理沙。だが青年――――きーごはまったく悪びれる様子も見せない。 「寝るときは蒸れるといけないから脱ぐことが多いんだよね。こんな季節だし、構わないだろ?……っとそんなことより」 「ん?なんだ?」 もう何も言う事は無いと疲れたようにどっかり卓につく魔理沙に、きーごは内ポケットから革製の小物を取り出した。 「これ……どこで手に入れたんだ?」 どこかで見たな、と思った瞬間、彼女は目を大きく見開いていた。 「あ、ちょ、それは私の財布なのだぜ!」 素早く伸ばされた魔理沙の腕は、しかしきーごの手により優しく掴まれていた。 「これは外来人が持っていたものだろう?中に学生証が入っていた。……盗んだのか?」 いつになく真剣な口調の彼に少し驚きを滲ませながら、魔理沙は首を横に振った。 「違う。そいつは賭けのあがりだ。いくら私でも迷い込んできた外来人の命綱を切るような真似はしないさ」 ――――いや、理由の如何に関わらず巻き上げた時点で切ってるでしょう。 そんな突っ込みは胸にしまっておき、きーごは会話を続けていく。 「これの持ち主はどんなやつだった?」 「不健康そうな男だったな。なんか無縁塚から命がけで里までたどり着いたとか聞いたけど」 「……賭けの種目は麻雀か?」 「ん、なんで分かったんだ?幻想郷じゃまだ賽の方が一般的だが……」 きーごは何かを考えるように口元に手を当て……ぼそりと呟いた。 「……こりゃ思ったよりも規模が大きいのかな」 なんの話だ。そう魔理沙が言葉を返す前に、きーごは遮るように「いただきます」と箸を手に取り朝食を始めたのであった。 場所:【魔法の森 マリーサの家/2日目・朝】 名前:きーご 魔理沙 備考:
https://w.atwiki.jp/thmugen/pages/926.html
博麗 霊夢&霧雨 魔理沙 博麗 霊夢&霧雨 魔理沙 キャラクター(コンビネーション) シンボル:白、青 必要コスト<白:2 青:2 無:0> 攻撃力:5 耐久力:5 閃光 速攻 活起 属性<人間|魔法使い> 《誘発》:このカードがプレイされて場に出た場合、目標の攻撃キャラクター1枚を破壊することができる。 「この弾幕は最強だぜ。」「協力してなせる技よ。喰らいなさい。」 illus:まるかた 最終更新:EnigmA環境 コメント 関連
https://w.atwiki.jp/slowlove/pages/302.html
時間軸は新・アリス×ゆっくり魔理沙3の数日後 「たまにはおしとやかに訪れてやろうかな」 そう呟くと魔理沙は乗っていた箒を右手で拾い上げ、地に足を着いた。無意味に全速力で来たので、服の所々に皺が寄ってしまっている。手持無沙汰にスカートの部分の皺を直してみたが、すぐに面倒になってやめた。今から会うのはどうせ顔なじみだし、おめかししたからと言って歓迎してくれるような奴でもない。魔理沙は目の前の褐色のドアノブを掴んだ。 「おいーっす」 空いたドアの先から返事はなかった。 「……挨拶が悪かったかな。昔の有名な魔女の挨拶なんだけどなあ。あがるぞー」 当然のようにあがりこむ。最も今回は挨拶をしてから土足で上がりこむまで優に20秒もの時間を費やしており、これは今までにおける最長記録である。 「おーいアリス、いないのかー? いないなら返事しろー」 返事はない。 「留守なのかな……でもドア空いてたし……。ん? ドアは家にいても普通閉めるよな? 田舎もんじゃあるまいし」 神社や香霖堂を訪ねるときには鍵が掛っていない。紅魔館は門番を倒して入る。アリスの家だって窓や壁から入る。他人の邸宅のドアノブに触れたのは久方ぶりだ。ドアには普通鍵が掛っていて、入る前にノックをするものだと魔理沙の頭の片隅に古ぼけた知識が流れ込んできた。もちろんそのままどこかへ流れ出て行った。 「おーい。アリスー。返事してよ、怒ってるの?」 「……いらっしゃい、よくきたわね」 「この気の抜けるような声は……お前かー!」 声のした方を向き、屈んでそれを持ち上げる。 「きゃあ~~!」 元気で人懐こい犬のようにそれは魔理沙の腕の中でじたばたする。 「ゆっくりしていってね!!!」 「飛び回って疲れてるから、そうさせてもらうぜ」 ゆっくり魔理沙。アリスは平仮名っぽくまりさと呼んでいる。魔理沙の顔を膨らましたような容貌をしているので、というより容貌だけで首より下がないという奇妙な生き物なので、魔理沙は最初は敬遠していた。しかし、アリスの家に行けばいつもゆっくり魔理沙はいるし、博霊神社には霊夢の顔をした似た生命体が常駐している。おまけに最近は別の顔をしたゆっくりも魔法の森とその界隈で特によく見かけるようになった。アリスが惹き寄せてるんじゃないか、と根拠なく霊夢が言っていたのを思い出す。まあそんなわけで、何度も見るたびに慣れっこになってしまった魔理沙がゆっくりに魅せられるのも時間の問題だった。『ウザ可愛い』というのが『言葉』でなく『心』で理解できた、と同じくゆっくり愛好家の紫と博霊神社で大いに語り合ったこともある。そのとき霊夢に理解できないものを見る目をされたが気にしないことにした。 「フゥゥーー……初めて………ゆっくりを可愛がっちまったァ~~~~♪ でも想像してたより弾力がないな」 「?」 「ああ何でもない、こっちの話だ。まりさは相変わらず元気そうだな」 「魔理沙もあいかわらずびしょうじょね!!!」 「うむ、よくわかってるな」 「まりさには負けるけどね!!!」 「この野郎!」 「きゃっきゃうふふ~♪」 ゆっくり魔理沙は霧雨魔理沙のことを魔理沙と呼ぶ。 霧雨魔理沙はゆっくり魔理沙のことをまりさと呼ぶ。 始めはややこしかったが、ゆっくり魔理沙が発音の練習をして漢字っぽく「魔理沙」と発音できるようになってから段々と違和感が薄れてきて、今では自然そのものだ。 「アリスはどうしたんだ? お前だけ残して家空けるなんてことはしないだろうし」 アリスはまりさに対して表面上は素っ気なくしているが、その実かなり気にかけて丁寧に世話をしていた。もともとの几帳面な性格もあるだろうが、それだけでは説明できない献身的なアリスの一面を垣間見ることが魔理沙の目から見ても多々あった。情とはこういうものだろうか、と自分が大切にされているわけでもないのに何かむず痒く感じた覚えがある。 ……まあそれだけではなく、ゆっくりは好奇心の塊であると同時に馬鹿なので、一人(?)家においておくのは危険だという理由もある。家財の損傷的な意味で。 「いるよ。おねえさんが家にいるときにかってにお客さんのお、おう、おー」 「応対」 「そう、おうたいしたらおこられるの。まむ、まむられ、まむかれ」 「まぬかれざる客……無理して難しい言葉使わなくていいぞ」 「むー。だっておねえさんがそう言ったんだもん。その、まむかれざる客かもしれないからだめだって」 「そりゃあ一理あるな。今回は私だったから良かったものの、この辺はヤバげな妖怪もうようよいるからなあ」 「とくに家のものをかってにもっていく人や、ことばづかいがげひんな人や、白と黒のまほうつかいはあいてしちゃだめだって」 「はっはっは、誰のことかなー。っていうかそれ最後でほぼ特定されてるじゃないか」 「でもさいきんはしかたないの。おねえさんずっとうごかないから」 「え……」 魔理沙の顔が強張る。 「おい、動かないってどういうことだ。アリスはどこにいるんだ」 「しん、しんつ、しんつー」 「寝室な。わかった」 魔理沙はまりさを抱えたまま早足に寝室に向かった。ちらと周りに目をやると、どこか違和感がある。寝室のドアの直前でそれに気がついた。……ドアノブに埃が溜まっている。豪華な装丁の書物が並ぶ本棚も、古風で高級そうな椅子も、枯れない花々で飾られた花瓶もそうだった。 すべて、長い間手入れされていない。人に使われていない。あの几帳面なアリスが? ビスケットを一欠片テーブルの上に溢すだけで育ちが悪いと嫌味をいうアリスが? 「アリス!」 当たり前のように開いていた寝室のドアの先で、少女が床に臥していた。 「アリス! おいアリス!」 魔理沙は抱えていたゆっくりから手を放し、ベッドに走り寄った。空いた両腕でこれでもかというほどアリスの身体を揺する。 「どうしたんだよ! 起きろよ!」 「魔理沙、ゆすっちゃだめだよ!」 「ぅ……ん……」 アリスの口から漏れた掠れた儚い声。その声は魔理沙にとっては、肩上で制止を促すゆっくり魔理沙の叫び声よりずっと大きく聞こえた。 「!! 生きてる……アリス、私だ。魔理沙だ。わかるか?」 「う、う」 弱々しく挙げられたアリスの左手を魔理沙はしっかりと握りしめた。 直後。 「うるさーーーーーーーーい!!!」 残っていた右手から強烈なストレートが繰り出された。 「うげっ!!」 「ゆぎっ!!」 魔理沙が吹っ飛び、その肩に乗っていたまりさも巻き添えを喰らった。 「え、え?」 「だから言ったのに……おねえさんねおきわるいの」 「さっきからねー」 髪はボサボサ(よく見れば頭にヘアバンドをつけっぱなしである)、目は弛み、息をするのも面倒そうな喋り方。ある意味普段見られないレアなアリスと言えるが、不意の一撃に呆気にとられている魔理沙にはそれを堪能する精神的余裕はなかった。 「魔理沙、うるさいの! ねー、うるさい! アリス、アリスアリスアリアリアリアリって、お前は麻雀か、それともイタリアンマフィアかよ! ってー、まりさも白黒は入れるな、ってー、ねみー、寝る」 文法規則を無視した一連の台詞を吐き終わった直後にはもうアリスはベッドの上で再び動かなくなった。……注意して聞くと、ほんのわずか寝息が聞こえた。それ以外は死体のようにぴくりとも動かない。 「……まりさ、動かないってこれか?」 「うん。ねてばっかりでずっとうごかないの」 「紛らわしいんだよお前はーっ!!」 「うるさーーーーーーーーい!!!」 枕が魔理沙の顔面に直撃する。魔理沙の視界が戻った時には、またもやアリスの仮死体があった。 「おねえさんねおきわるいの」 「……向こう行って話そうか」 アリスを刺激しないように入ってきたドアをそっと開く。ドアを閉めるときにドアの軋みで僅かにキィ、と音がした。 「ぅぅん~」 (げっまた起きた!?) 「ぅぅ~天和・四暗刻・清老頭、全員トビだー……」 (……何の夢を見てるんだ) 「すーあんこうはてんほーのばあいたんきまちなの? しゃんぽんまちなの?」 「何でお前が詳しいんだよ」 続き→新・アリス×ゆっくり魔理沙5 ゆっくりと続きキター -- 名無しさん (2008-09-17 18 24 56) 週末ぐらいに続き書くよ? ……たぶん。永琳をちょっと出す予定。 -- Jiyu (2008-09-18 01 26 48) 久々にワロタ -- 名無しさん (2008-10-03 18 21 12) ネタにマジレスすると・・・天和は高いほうの役を採用するので単騎待ちとなる -- マジレス赤字 (2009-10-26 00 09 12) おいっすwwwww -- 名無しさん (2012-10-15 01 14 26) 名前 コメント